【2018.06.03】先週05/28~06/01のFX値動き

先週は、米朝首脳会談を見送ると報道されましたが、北朝鮮が軟化したことで、ここにきて予定通り6月に首脳会談が行われることになりました。
イタリア政治不安が台頭し、一気にユーロ圏不安となっています。
サウジアラビアとロシアのエネルギー相は、今年後半に産油量を回復する見通しを示唆しています。




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さて先週一週間の動きをみていきましょう。

【2018.05.28】FX市場

ドル指数が上昇!イタリアとスペインの政治懸念を反映に

前週末ニューヨーク市場の午後5時時点とほぼ変わらずの109円半ば。
イタリア政治不安の後退を手掛かりにユーロが買われた一方、米朝首脳会談への期待感から円が一時弱含みとなった。

28日のニューヨーク外国為替市場リポートは、メモリアルデーのため休信します。

原油安を受けた資源国通貨の下落のほか、イタリアとスペインの政治懸念を反映しユーロが下落したことを反映し、ドル指数が上昇した。

主要6通貨に対するドル指数は一時94.249と、昨年11月半ば以来の水準に上昇。終盤の取引では0.44%高の94.166となっている。週初からは0.6%の上昇となる。

サウジアラビアとロシアが協調減産の緩和を協議したと伝わったことで、原油価格はこの日、1バレル当たり約2ドル下落。

この日発表の4月の耐久財受注統計では、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注が前月比1.0%増と、市場予想の0.7%増を上回った。
第1・四半期に失速した設備投資が持ち直していることが示唆され、ドルの支援要因となった。

対照的にユーロは軟調。イタリア国債利回りの上昇に加え、スペインのラホイ首相に対する不信任決議が提出されたことで同国の政治不安が懸念されるなか売りが出た。

英ポンドは対ドルで1.33ドルと、約5カ月ぶりの安値近辺で推移。英国の欧州連合(EU)離脱のほか、英経済の軟調さが続くとの兆候が出ていることが重しとなった。

【2018.06.29】FX市場

ドル5週間ぶり安値!イタリアやスペインの政治的な不透明感を警戒

前日東京市場午後5時時点に比べてドル安/円高の108円後半。
イタリアやスペインの政治的な不透明感を警戒するユーロ安が目立っている。
その後、朝方の欧州市場でイタリア10年国債金利が一気に上昇すると、ユーロ安が一段と進行した。

ニューヨーク外為市場ではイタリア政局の混迷が深まるなか、ドルが対ユーロで10カ月ぶりの高値を更新した。

イタリアでは暫定首相に指名されたカルロ・コッタレッリ氏が組閣に向け主要政党の支持を取り付けられず、7月29日にも再選挙が実施される可能性が浮上。
イタリア国債や株式のほか、ユーロに対する売りが加速し、2010─12年のユーロ圏債務危機を想起させる事態となっている。

こうしたなかドルは対ユーロで1.1506ドルと、2017年7月以来の高値を更新。ドル指数は約0.5%上昇の95.025と、6カ月半ぶりの高水準を付けた。

ユーロは対スイスフランと対円でも大きく下落。ユーロ/円は124.61円と、10カ月ぶり安値を付けた。

市場が「リスクオフ」となるなか円も押し上げられ、ドル/円は約1.2%安の108.10円と、5週間ぶりの安値を付けた。

<米・経済指標>
〇(米) 3月S&P/ケースシラー住宅価格指数 (前年比)
+6.80% → +6.79%↓
〇(米) 5月消費者信頼感指数
128.7 → 128.0↓

【2018.05.30】FX市場

ドルほぼ横ばい!イタリアの政局混迷でリスク回避ムード

前日ニューヨーク市場午後5時時点からほぼ横ばいの108円後半だった。
イタリアの政局混迷でリスク回避ムードが漂う中、上値の重さが意識された。
ユーロは前日の売られ過ぎの反動もあり、午後3時付近から買い戻しの動きが強まった。

ドイツ連邦雇用庁が発表した5月の雇用統計によると、失業者数(季節調整後)は前月比1万1000人減の235万8000人となった。
ロイター調査によるエコノミスト予想は1万人減だった。失業率(季節調整後)は労働市場の力強さを反映して5.2%に低下し、1990年の東西ドイツ統一後の最低水準となった。

<米・経済指標>
〇(米) 5月ADP全国雇用者数
+20.4万人 → +17.8万人↓
〇(米) 1-3月期GDP・改定 (前期比年率)
+2.3% → +2.2%↓
〇(米) 1-3月期個人消費・改定 (前期比年率)
+1.1% → +1.0%↓
〇(米) 1-3月期GDPデフレーター・改定 (前期比年率)
+2.0% → +1.9%↓
〇(米) 1-3月期コアPCEデフレーター・改定 (前期比年率)
+2.5% → +2.3%↓
〇(米) 4月卸売在庫 (前月比)
+0.3% → 0.0%↓

【2018.05.31】FX市場

ややドル安!イタリアの政局を巡る過度なリスク回避の動きは後退

前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてややドル安/円高の108円後半。
イタリアの政局を巡る過度なリスク回避の動きは後退し、円は売り戻されたが、その動きは早くも一服となった。

ニューヨーク外為市場でユーロが上昇。
対ドルの1日の上昇としては年初来2番目の大きさを記録した。イタリアで再び新政権樹立を模索する動きが出ていることで、政局混迷を巡る懸念が和らいだ。

関係筋によると、大衆迎合主義(ポピュリズム)政党「五つ星運動」は政権樹立の争点となっている経済相の人選で妥協点を探っているとし、現在の候補であるユーロ懐疑派エコノミストのパオロ・サボーナ氏擁立を断念する構えを示している。

BMOキャピタル・マーケッツの為替戦略グローバル主任、グレッグ・アンダーソン氏は「市場には安心感が広がり、前日のパニック的な取引は収束した。
ユーロを中心に売り込まれていた通貨に買いが戻る展開となった」と述べた。

ユーロ/ドルは一時1.2%上昇し、1.1676ドルを付けた。前日は10カ月ぶりの安値を付けたほか、年初来では4%の値下がりとなっている。

UBSアセット・マネジメントのエリン・ブラウン氏は、イタリアのユーロ圏離脱懸念は後退したものの、イタリア情勢の「打開に向けた道のりは一様とはならない公算が大きい」とし、UBSが欧州資産の見通しを引き下げたことを明らかにした。

<米・経済指標>
〇(米) 5月チャレンジャー人員削減予定数 (前年比)
-1.4% → -4.8%↓
〇(米) 新規失業保険申請件数
23.4万件 → 22.1万件↓
〇(米) 4月コアPCEデフレーター (前月比)
+0.2% → +0.2%→
〇(米) 4月コアPCEデフレーター (前年比)
+1.9% → +1.8%↓
〇(米) 4月個人所得 (前月比)
+0.3% → +0.3%→
〇(米) 4月個人消費支出 (前月比)
+0.4% → +0.6%↑
〇(米) 5月シカゴ購買部協会景気指数
57.6 → 62.7↑
〇(米) 4月中古住宅販売保留件数指数 (前月比)
+0.4% → -1.3%↓

【2018.06.01】FX市場

ドル上昇109円まで回復!5月の非農業部門の就業者数の伸びが加速

前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の109円前半。
日銀の国債買い入れオペ減額でいったん下落したものの、そこから下げが強まらなかったことで買い戻しが入った。
ただ、くすぶる欧州の政局不安や米国発の貿易摩擦悪化への懸念があり伸び悩んだ。

朝方発表の米雇用統計が好調だったことでドルが堅調な地合いを維持した。ただ、米国の鉄鋼・アルミ関税措置に対する一連の対抗措置が一段の上昇を阻む要因となっている。

5月の雇用統計では非農業部門の就業者数の伸びが加速したほか、失業率が0.1%ポイント低下の3.8%と、2000年4月以来の水準に低下した。
賃金の上昇も確認され、米連邦準備理事会(FRB)は今年は4回の利上げを実施するとの観測が高まっている。

主要6通貨に対するドル指数は約0.5%高の94.45まで上昇。ただ市場関係者は、雇用統計がかなり良好だったことを踏まえるとドル指数の動きは抑制気味だったと指摘。
貿易を巡る緊張の高まりがドルの上値を重くしていた可能性がある。

米国は前日、カナダ、メキシコ、欧州連合(EU)に対し鉄鋼・アルミニウムの輸入関税を1日付で適用すると発表。これに対しカナダ、メキシコ、EUはそろって対抗措置を導入する姿勢を示している。

ユーロ/ドルは0.2%高の1.1717ドルまで上昇。ユーロはイタリアの政局混迷を受け、前日まで6日続落していたが、この日はイタリアで新政権が発足し、解散総選挙の懸念がなくなったことで地合いを回復した。

英ポンドは5月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が上昇したことで、ドルとユーロに対し上昇。対ドルで0.5%高の1.3362ドルと、5日ぶりの高値を付けた。
1日の上昇としては8週間ぶりの大きさとなる見通し。

<米・経済指標>
〇(米) 5月非農業部門雇用者数
+16.4万人 → +22.3万人↑
〇(米) 5月失業率
3.9% → 3.8%↓
〇(米) 5月平均時給 (前月比)
+0.1% → +0.3%↑
〇(米) 5月ISM製造業景況指数
57.3 → 58.7↑
〇(米) 4月建設支出 (前月比)
-1.7% → +1.↑




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【先週の主な動き】

先週は、イタリアやスペインの政治的な不透明感でユーロ下落、それに伴い大きく変動しています。

イタリアでは暫定首相に指名されたカルロ・コッタレッリ氏の組閣に向けて動いていたのですが、主要政党の支持が得られず、再選挙が実施されると報道があり、ユーロが売られる展開となりました。
しかし、実際は再選挙は実施されませんでしたが、ユーロ圏の不透明感が高まった一週間となっています。

ようやく原油高が止まりそうです。
サウジアラビアとロシアのエネルギー相が、今年後半に産油量を回復する見通しであるとことを示唆しています。
今年後半というと年末ぐらいに、ガソリンなどが安くなってくると思われます。

ここにきて、トランプ米大統領がEU・カナダ・メキシコに対し、鉄鋼・アルミニウムに10%の追加関税を6/1から発動すると発表しています。
それに対し、EU・カナダ・メキシコは報復処置を表明し、関税をかけ合う貿易戦争に突入していきそうです。

日本はまだ追加関税は課せられていませんが、日本も対象となった場合、日本の国益を守るために、報復処置をとるのか、米国の言いなりになるのか懸念材料となります。

あるセミナーに参加したときに、企業のコンサルタントの方が言っていた言葉を思い出しました。それは、企業がダメになっていく要因の一つに、トップの「依頼心、依存心」がとても強い会社は、衰退していくということを聞いたことがあります。

まさに今、日本の首相は米国に依存しすぎていると感じています。
日本の国益よりも、アメリカの国益を優先するようなことがあってはいけない。
北朝鮮の経済支援を日本が行うことになっても、日本の国益を害することがあれば、報復処置もじさない、強い日本の外交に期待したいところです。

その駆け引きができて、初めて外交手腕と言えるのではないでしょうか。

さて、日足チャートをみると、

先週はユーロにつられて、大きく上下する展開となっています。
先週末には、大きく戻していますが、これから110円を超えていくのか、レジスタンスラインもあるので、なかなか上を抜けていくには、「しんどい」と思われます。

下げてきた場合、スリートップ(三尊底天井)のチャートの形となるので、さらに下げてくる場合もありますので、注意が必要です。

【来週の主な経済指標発表】

・6/4
23:00 (米) 4月製造業受注指数 (前月比)
・6/5
23:00 (米) 5月ISM非製造業景況指数
・6/6
21:30 (米) 4月貿易収支
21:30 (米) 1-3月期非農業部門労働生産性・確報 (前期比年率)
21:30 (米) 1-3月期単位労働コスト・確報 (前期比年率)
・6/7
21:30 (米) 新規失業保険申請件数
28:00 (米) 4月消費者信用残高
・6/8
23:00 (米) 4月卸売売上高 (前月比)

【ドル円の平均ボラティリティ(日足)】

05/28~06/01

・・・86pips




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