【2017.01.22】先週01/16~01/20のFX値動き
- 2017/01/22
- 為替ニュース
先週20日はトランプ大統領の就任式が行われ、そこでどんな政策が語られるのか注目が集まりました。
また英首相の演説もあり英国のEU離脱をめぐる今後のことが語られるます。
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さて先週一週間の動きをみていきましょう。
【2017.01.16】FX市場
キング牧師生誕記念日のため休場でドル/円相場薄商い!
ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル安/円高の114円前半。
この日は米市場がキング牧師生誕記念日のため休場となっており、全般的に薄商いとなっている。
17日の英首相の演説や20日の米大統領就任式を控え、上値の重さが意識された。英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる「ハードブレグジット」懸念が蒸し返され、リスク回避の円買いが強まった局面では、12日安値113.75円を下回り、113.61円まで下落。昨年12月8日以来安値をつけた。
メイ英首相が17日の演説で欧州連合(EU)からの「ハードブレグジット(強硬離脱)」を示唆するとの報道を受け、英ポンドが下落。
ポンド はアジア取引時間帯に1.1983ドルまで下落。昨年10月7日のフラッシュ・クラッシュ以来の安値を付けた。
このフラッシュ・クラッシュを除けば1985年5月以来の安値となる。ただその後は幾分持ち直し、約0.8%安の1.2075ドル近辺で推移した。
アジア新興国通貨は小幅安。
投資家は米国の政策動向やドル相場の先行きに関する手掛かりを得ようと、今週予定されている米連邦準備理事会(FRB)当局者の講演や、トランプ次期米大統領の就任式に注目している。
【2017.01.17】FX市場
ドルが数週間ぶりに安値!トランプ氏の対人民元に不快感表明!
前日東京時間午後5時時点に比べてドル安/円高の113円前半。
欧州連合(EU)離脱交渉についての英首相の演説を控え、欧州単一市場へのアクセスを失う「ハードブレグジット」への警戒感から上値が重かった。
ドルが数週間ぶりの安値を記録。
トランプ次期米大統領が、対人民元のドル相場に不快感を表明、ドルの重しとなった。
メイ英首相が最終的な欧州連合(EU)離脱案について、議会承認を求める考えなどを表明し、ポンドは1日の上昇率で8年ぶりの大きさとなる勢い。
米ニューヨーク連銀のダドリー総裁は、米国が国境税を課せば、ドルが上昇するとともに、輸入する財・サービスの価格を押し上げるとの見方を示した。講演後の質疑応答で述べた。
インフレ率は今後数年、2%程度で推移する水準と整合すると述べたほか、インフラ投資と規制の一部緩和は、生産性向上と経済成長の拡大に寄与するとの見方を示した。小規模銀行に対する規制緩和は米経済の成長を押し上げるだろうとした。
欧州に関しては、英経済は欧州連合(EU)離脱決定以降も消費支出に支えられる形で底堅さを保っているとし、今年は選挙動向を注視すべきだと語った。
メイ英首相は17日昼(日本時間17日夜)、英国が欧州連合(EU)から離脱する基本方針を示す演説を行った。
「はっきりさせたい。私の提案は(EU)単一市場のメンバーでいることを意味しない」と述べ、移民規制を優先し、英国がEU加盟国と無関税で貿易できるEU単一市場から完全に離脱する考えを表明した。
演説は、ロンドンの英外務省公館「ランカスター・ハウス」で、各国大使らを招いて行われ、12項目からなる目標を打ち出した。
メイ氏は「EUへの部分的な残留を求めない。新しく対等なパートナーシップを追求する」と完全な離脱方針を明言した。
演説を受け、トゥスク欧州理事会常任議長(EU大統領)は「(いいとこ取りを目指す)超現実主義的だった時に比べれば、英国はようやく現実路線に近付いた」とツイートした。
アジア新興国市場では、大半の新興国通貨が上昇。
今後数日間に市場で材料視される可能性のあるイベントが控えており、ポジション調整の動きとみられている。
<米・経済指標>
○米・NY連銀製造業景気指数
9.0 → 6.5↓
○米・消費者物価指数(前月比/前年比)
0.2%/1.7% → 0.3%/2.1%↑
【2017.01.18】FX市場
米・経済指標総じて上昇!ドルの買い戻しが優勢!
ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の113円前半。
トランプ次期米大統領によるドル高けん制への警戒感も残っているが、国内の実需筋や個人投資家の買いが支えとなった。
主要6通貨に対するドル指数 が小幅高。
このところのドル売りで、この日は買い戻しが優勢となっている。
堅調な伸びとなった米消費者物価指数統計や予想を上回る米鉱工業生産指数を受けて、ドルは円やユーロに対し高値をつける場面もあったが、その後は押し戻された。
アジア新興国通貨は総じて上昇。
市場では、ドル高に懸念を示したトランプ次期米大統領のコメントを受け、ドルが圧迫されている。
<米・経済指標>
○米・消費者物価指数(コア)(前月比/前年比)
0.2%/2.1% → 0.2%/2.2%↑
○米・鉱工業生産(前月比)
-0.4% → 0.8%↑
○米・設備稼働率
75.0% → 75.5%↑
【2017.01.19】FX市場
次期米財務長官にムニューチン氏を指名!ドル高容認!
ニューヨーク市場午後5時時点に比べて小幅ドル高/円安の114円後半。明日に米大統領就任式を控え、115円に近づくと利益確定や戻り待ちの売りに押され、上向きのモメンタムを維持できなかった。
トランプ次期米政権の財務長官に指名されているスティーブン・ムニューチン氏は19日に実施された承認公聴会で、長期的にドル高を維持することが重要となるとの考えを示した。
トランプ氏がこのほどドルは強過ぎると発言したことについては、短期的な影響について語ったものとの認識を表明。
「トランプ氏のドル相場に関するコメントは長期的なものを意図したものではなかった」とし、ドルを押し上げる結果となった短期的な市場の要因を念頭に置いたものだったと述べた。
次期米政権の財務長官に指名された金融大手出身スティーブン・ムニューチン氏(54)の承認公聴会が19日、上院財政委員会で開かれた。
ムニューチン氏は「強い通貨の維持につながる通商政策を進め、雇用を守る」と表明した。
トランプ氏は、輸出に逆風となる最近のドル高傾向について「(ドルが)強過ぎる」と発言していたが、ムニューチン氏は歴代財務長官と同様に、ドル高を容認する姿勢を示した。また、過度な規制を緩和するとも述べた。
トランプ氏は、巨額インフラ投資や法人税・所得税の引き下げなどによって経済成長率を4%以上に押し上げると主張。中国は人民元安を誘導しており、「為替操作国」に認定するよう財務長官に指示すると表明している。
ムニューチン氏は財政や為替、金融規制など経済政策の要を担う。米テレビとのインタビューでは「レーガン政権以来の税制改革を目指す」などと意欲を示している。
ムニューチン氏は金融大手ゴールドマン・サックスに17年勤務した後、ヘッジファンドを設立。ハリウッド映画の製作にも関わった。大統領選ではトランプ陣営の財務責任者を務めた。
アジア通貨市場では、大半の新興国通貨が対米ドルで下落。
米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長が18日、FRBの利上げペースが今年加速する可能性を示唆し、米ドルが買われた。
<米・経済指標>
○米・対米証券投資収支
94.0億ドル→ 308.0億ドル↑
○米・住?着工件数
109.0万件 → 122.6万件↑
○米・建設許可件数
120.1万件 → 121.0万件↓
○米・フィラデルフィア連銀景況指数
21.5 → 23.6↑
○米・新規失業保険申請件数(前週分)
24.7万件 → 23.4万件↓
【2017.01.20】FX市場
トランプ大統領就任式、ドル/円相場は穏やか!
ニューヨーク市場午後5時時点より小安い114円後半。
仲値通過後は利益確定のドル売りなどで下押しされたが、午後にかけて持ち直した。
方向感は出ておらず、全般的にトランプ氏の大統領就任演説待ちとなった。
トランプ次期米大統領は就任初日の20日に四つか五つの分野で大統領令を発令する方針を決めた。スパイサー次期大統領報道官が18日、明らかにした。
トランプ氏が「高い優先事項とする課題」が含まれるといい、重要政策が発表される見通し。
メキシコ国境の壁建設による不法移民対策や環太平洋連携協定(TPP)からの離脱など、選挙中に唱えた主要公約のうちいずれかを検討しているとみられる。
上院では18日、指名承認公聴会が開かれ、閣僚らに指名された4氏がトランプ氏の方針に沿って政策を遂行する姿勢を強調した。
トランプ米新政権は20日、通商戦略を発表し、環太平洋連携協定(TPP)からの離脱を表明した。
カナダ、メキシコと結んだ北米自由貿易協定(NAFTA)も再交渉を求め、両国が応じなければ離脱する意向。
多国間自由貿易を重視した従来戦略を転換し、「米国第一」の通商協定の締結を目指す。
アジア通貨市場では、大半の新興国通貨が小幅上昇。
前日のイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の講演内容からは予想通り、タカ派色が薄れていた。
この日発表された中国の第4・四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比6.8%増で、市場予想の6.7%増をやや上回った。
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【先週の動向と今後の予想】
先週は何と言っても、米・トランプ大統領の就任式があり、第45代大統領に就任しました。また全世界が見守り中、就任演説がありました。
トランプ大統領は20分間の演説で「米国第一主義」と言明しています。その上で米国の製品買い、米国人を雇用する政策を推進すると発言。
トランプ大統領の演説で語られた骨格は次の通りです。
・米国民は今、国を再建するための努力に加わった
・われわれはワシントンから国民に権限を取り戻す
・「米国第一」という新たなビジョンのみが米国を支配する
・あなたたちを失望させない。米国は再び勝ち続ける
・われわれは「米国製を買い、米国人を雇う」という二つの明快なルールに従う
・他の国にわれわれのやり方を押し付けないが、米国は模範でありたい
・イスラム過激派のテロリズムを地上から壊滅させる
ここでトランプ大統領の目指す政策は、「内需拡大」ということが言えます。
昔ヒラリー・クリントンの夫であるビル・クリントン前大統領も「内需拡大」を訴え、巨額の財政赤字を解消し、2000年には2300億ドルの財政黒字化を達成しています。
そのときに、日本バッシングがアメリカで起こり、日本は大打撃を被った経緯もあるのです。
日本の製品を買うのではなく、アメリカ製品を買って雇用促進するといった、トランプ大統領はこの路線を歩んでいくものと思われます。
さて、日足チャートをみると、
先週のドル/円相場は、一時メイ英首相の最終的なEU離脱について、ポンドは一時大きく上昇するもその影響でドル/円相場は直近の114円前半から112円中盤まで最安値を更新しています。
その翌日、トランプ次期米大統領によるドル高けん制への警戒感も残っているが、国内の実需筋や個人投資家の買いが支えとなり、ドルは急上昇で反発に転じています。
またトランプ氏は、次期米・財務長官に、ゴールドマン・サックスの共同経営者であった「スティーブン・ムニューチン氏」を指名しています。
ここでドル高容認となり、強いドルを容認する形となっています。
週末土曜の未明に、トランプ大統領の就任と就任演説がありましたが、チャートには反映されておらず、来週の週明けは窓開けでスタートする可能性もあります。
【来週の主な経済指標発表】
・01/25
00:00 米・中古住宅販売件数
・01/26
22:30 米・新規失業保険申請件数(前週分)
・01/27
00:00 米・新築住宅販売件数
・01/27
22:30 米・四半期GDP(速報値)(前期比率)
22:30 米・四半期個人消費(速報値)(前期比)
22:30 米・四半期GDP価格指数(速報値)(前期比)
22:30 米・四半期コアPCE(速報値)(前期比)
22:30 米・耐久財受注(前月比) /米・耐久財受注(除輸送用機
器)(前月比)
・01/28
00:00 米・ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
【ドル円の平均ボラティリティ(日足)】
01/16~01/20
・・・143pips
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