【2016.11.27】先週11/21~11/25のFX値動き

米・大統領選でトランプ氏が次期大統領に決まってからの、ドル高・米国株高が進行しています。

ドル高がどこまで伸びていくかに、今後の為替の動きに注目が集まる一週間となりました。

またFRBが12月利上げを実施していくかに注目されます。

さて先週一週間の動きをみていきましょう。


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【2016.10.21】FX市場

米FRB副議長・財政支出の拡大、金融政策頼み軽減

ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の110円後半。

朝方111円台に上昇した後、110円台に押されても半ばでは下げ渋り底堅く推移。ただ、上値追いも限定的にとどまった。

フィッシャー米連邦準備理事会(FRB)副議長は21日、政府が財政政策により生産性を押し上げることができれば、経済の下支えに向けたFRBの負担を軽減する一助となるとの考えを示した。
外交問題評議会での講演で述べた。

講演では、トランプ氏の米大統領選勝利による金融政策への影響をめぐり質問が集中。

フィッシャー副議長は、足元のドル高進行は政策目標に向けた進展を踏まえ「FRBが実施する必要があることを阻害しない」としたほか、大きく膨らんだバランスシートを時間とともに縮小していく方針もあらためて示した。

副議長は「とりわけ生産性の拡大に向けた一定の財政政策は、経済の潜在成長率を伸ばしたり、長期的な経済問題への対処に役立つ可能性がある」と指摘。「社会基盤や産業基盤など公共インフラ整備や教育の向上、民間投資の推進、効果的な規制を一部組み合わせることで、生産性の伸びや生活水準の押し上げが期待できる」と述べた。
経済については雇用、インフレともにFRBが目標とする水準に近づいており、経済活動は「ある程度良好」との見方を示した。

財政支出の拡大は、金融危機後の緩和政策を補強するとし、金融政
策だけで景気回復を支えている状況が軽減されるとの認識を示した。

足元のドル高進行をめぐっては、メキシコペソの急落により貿易加
重指数が影響を受けていることなどに言及し、米大統領選以降「ドル相場は上昇している」と指摘。

「為替相場が雇用情勢に影響を及ぼすとの意味ではかなり重要である」としながらも、「米経済のインフレと失業の状況に基づき、FRBが実施する必要があることが阻まれることはない」と述べた。

トランプ次期政権、および上下両院を共和党が握る新議会の政策の方向性には「大きな不透明感」が残るとしながらも、トランプ氏がドッド・フランク法(金融規制改革法)の撤廃を唱えている点について問われると、「2007─09年の金融危機の記憶を風化させてはならない」とし、規制緩和への動きをけん制した。

米国債利回りの上昇を背景にドルが強含むなか、アジア新興国通貨は21日、大半が下落した。

トランプ次期米政権が景気刺激的な政策をとるとの期待感でドルが買われている。

【2016.11.22】FX市場

トランプ米次期大統領、TPPからの離脱を通告する考えを示す!

ニューヨーク市場午後5時時点に比べて小幅ドル高/円安の110円後半。

午前は日本で発生した地震をきっかけに売られ110円前半まで下落したが、下がったところでは買いが入った。午後は休日前のポジション調整売りと、短期筋などの買いが交錯した。

ドルが再び上昇基調に戻った。
10月の米中古住宅販売が大きく伸びたことで、12月の利上げだけでなく、来年の利上げペースが速まるとの見方が高まった。

アジア新興国の通貨は、ドル高の一服により大半が上昇している。

人民元 は前日つけた8年半ぶり安値近辺から反発した。

韓国ウォン の上げが目立ち、海外投資家の韓国株買いを背景に一時ドルに対して1%超上昇した。
その後ウォンの一段高を疑問視する見方が広がり、押し戻された。

人民元とウォンの上昇は台湾ドル を下支えした。海外金融機関の需要で台湾株が1%超上昇したことも台湾ドル買いにつながった。

トランプ米次期大統領は21日、就任初日の予定について語るビデオを公表し、環太平洋連携協定(TPP)からの離脱を通告する考えを示した。

<米・経済指標>
○米・中古住宅販売件数
547.0万件 → 560.0万件↑

【2016.11.23】FX市場

ドル高!米中古住宅販売戸数が市場予想を上回り

ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の101円付近。

日米の金融政策イベントを通過し、参加者に疲労感が広がる中、ドルは朝方100.69円付近まで下落したが、まもなく101円台前半に反発した。

その後、ロンドン勢の参入に伴い、再び101円台を割り込んだものの、下値では下げ渋った。

米ドルは、朝方発表された5月の米中古住宅販売戸数が市場予想を上回り、総じて底堅い長期見通しが裏付けられた。

ユーロ/ドルEUR=は小幅安の1.3593ドルで取引された。マークイットが発表した6月の購買担当者景気指数(PMI)速報値がドイツとフランス、ユーロ圏全体が市場予想を下回った。

さらに欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が21日、現在の景気刺激策を続ける意向や、インフレ期待が中期的に悪化した場合はECBが量的緩和に踏み切る可能性に触れたことが材料視された。

6月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が堅調だったことを受け、豪ドルやニュージーランド(NZ)ドル、カナダドルが上昇した。

中国製造業の拡大は世界の経済成長にとって重要で、様々なコモディティ需要に影響を与えることが材料視された。

ドルは円JPY=に対し売られ0.15%安の101.91円をつけた。

マークイット/HSBCが発表した6月の中国製造業PMI速報値は50.8で、拡大と縮小の節目である50を6カ月ぶりに上回った。

アジア新興国通貨は大半が軟調。12月以降も米利上げが続くとの見方からドルが高止まっている。

【2016.11.24】FX市場

FRBが利上げ実施の見方から、ドル上昇が加速!

ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の113円前半。

特段の材料がなく動意に乏しかったが、目線は上方向を向いているという。

ドルが小安く推移。市場でギリシャ問題から米金利動向に焦点が移行するなか、米10年国債利回りは小幅低下している。

アジア通貨市場では、大半の新興国通貨が下落。

米連邦準備理事会(FRB)がより積極的に利上げを行うとの見方が広がり、米国債利回りの上昇圧力が加速している。

【2016.11.25】FX市場

週末にドル売りでポジション調整の動き!

前日の欧州時間終盤より小安い113円前半だった。

午前は株価の上昇に連れて113円後半まで強含んだが、午後は週末前のポジション調整や利益確定が優勢となり、午前の上昇分を返上した。

米国債利回りの低下に伴いドルが全般的に売られ、円相場 は1ドル113円を挟んでの取引。

海外市場では一時113.90円をつける場面もみられた。週間では2%を超える円安となる勢い。

アジア新興国通貨は、米ドルが若干押し戻されていることから、おおむね堅調。

ただ、米国債の利回り上昇と米ドル高を背景に新興国からの資金流出が続いており、週間ベースでは前週に続き下落する見通し。

サムスン・フューチャーズのリサーチ部門代表、Jeong My-young氏は「テクニカル面ではドルは買われ過ぎで、他通貨の売りは行き過ぎのようだが、市場は調整の可能性をほぼ無視している」と指摘した。
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【先週の動向と今後の予想】

先週は、トランプ氏の次期大統領選に勝利したことで、トランプミクス(日本のオリジナル)という言葉も生まれ、FRBの12月利上げ期待も高まり、ドル高が進行しています。

米・経済指標も良好だったことで、FRBが12月利上げ観測が高まっています。

トランプ氏が次期大統領選に勝利したことを受けて、短期的に10円上昇しています。これは1988年以来のスピードということになります。

アベノミクスと騒がれた2012年当時と同じで、ドル高が進行しています。

ここで重要なのは、ドルが下がったら買うことを意識しないことです。

いつ下がるかを期待して、ポジションを待っていると、あれよあれという間に、下げを意識されまま、そのままドル高となっていき、ドル買いできない事態となってしまいます。

ドルが下げてきたときに考えればいい話しで、ドル高にどれだけ追従できるかが重要になってきます。

時期的にみても、今年いっぱいはドルの天井は見えない状況です。

トランプ氏はビデオメッセージでは、環太平洋連携協定(TPP)からの離脱を通告しています。

安部首相は、「アメリカ抜きでTPP参加は意味がない」などと発言している一方で、日本では「TPP参加はゆるぎないもの」と発言しています。

安部首相の動揺が伺える状況となっています。

日本では、TPP参加を表明した以上、このまま推し進めていくしかないのか、アメリカがTPPを離脱した場合、日本は残っていくのか今後注目されます。

12月4日は、イタリアの国民投票に一応の注目が集まっています。
結果次第では、ユーロ/ドルが動くことにより、ドル/円相場にも影響が出てきます。

さて、日足チャートをみると、

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ここ2か月で10円強の上昇となっています。

週初めの月曜日と、週終わりの金曜日に下げただけで、後はドル高が止まりません。

ヒボナッチの112.409円をすんなり超えて、レジスタンスとして機能しませんでした。

このまま、下げがないまま上がり続けていくのか、大きな下げの場面が現れてくるかになります。

月末と月初は、米・経済指標が発表されます。その結果によりドル/円相場に影響が出てきます。

日足で、転換点を意識するならば、ローソク足で上ヒゲが多くなってきたときは、下げのサインとなっていきます。

週足では、一応116円前後が転換点として、意識されるポイントなっています。

その付近で、保ち合いとなるのか、大きな下げが意識されるポイントになっていくかになります。

しかし、このまま青天井にドルが上昇していくことはありません。
いつかは決済を迫られる場面がでてきます。そのときは、一斉に下げが意識されてきます。

【来週の主な経済指標発表】

・11/29
米・四半期GDP(速報値)(前期比年率)
米・四半期個人消費(速報値)(前期比)
米・四半期GDP価格指数(速報値)(前期比)
米・四半期コアPCE(速報値)(前期比)
米・S&P/ケースシラー住宅価格指数(前年比)
・11/30
米・CB消費者信頼感指数
米・ADP民間雇用者数
米・個人所得(前月比)
米・個人支出(前月比)
米・PCEコア・デフレータ(前月比/前年比)
米・シカゴ購買部協会景気指数
・12/01
米・中古住宅販売保留指数(前月比)
米・ベージュブック(地区連銀経済報告)-公表
米・新規失業保険申請件数(前週分)
・12/02
米・ISM製造業景況指数
米・建設支出(前月比)
米・非農業部門雇用者数 /米・失業率(雇用統計)

【ドル円の平均ボラティリティ(日足)】

11/21~11/25

・・・133pips

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