【2016.10.30】先週10/24~10/28のFX値動き

ドルインデックスが高まる中、閑散とした相場展開で、どこまでドルは上値を伸ばすことができるか注目されます。

さて先週一週間の動きをみていきましょう。


sponserd link



【2016.10.24】FX市場

ドル/円小幅高、材料に乏しい展開が続く!

ニューヨーク市場午後5時時点に比べて小幅ドル高/円安の103円後半。

手掛かり材料に乏しく、朝方から極めて狭いレンジで取引された。
市場からは「いつみても103.80─90円付近」とため息交じりの声が出ていた。

ドルが上昇し、ドル指数 は9カ月高値近辺で推移。
円相場 は1ドル104円台前半と1週間ぶりの円安・ドル高水準。

「米連邦準備理事会(FRB)が12月に利上げに踏み切るとの観測が根強いなか、ドル高地合いが継続している」(コモンウエルスFOEX)。ユーロは対ドルで概ね横ばい。

24日のアジア新興国通貨は、米連邦準備理事会(FRB)当局者の発言を受けてFRBが12月に利上げするとの観測から米ドルが9カ月ぶり高値付近で推移する中、人民元が6年ぶり安値を更新した。

中国人民銀行(中央銀行)はこの日は取引開始前に元の対ドル基準値を6年ぶり安値に設定。ドル高を背景に、オンショア とオフショア の人民元はともに2010年以来の安値を付けた。

サムスン・フューチャーズの調査責任者は「人民銀は戦略的に元安を管理しているようだ」と指摘。

「人民銀はドル高のときは基準値にそれを積極的に反映し、ドル安のときは基準値にさほど反映させない傾向がある」と語った。

【2016.10.25】FX市場

FRB12月の米利上げがほぼ確実視されるなか、上値は重い!

ニューヨーク市場午後5時時点に比べてややドル高/円安の104円半ば。

海外時間からの堅調さは持続したが、新規材料に乏しい中で104円半ばを上抜けるほどには上昇力は高まらず、もみ合いが続いた。

ドルが対ユーロで約8カ月ぶり、対円で約3カ月ぶりの高値に上昇。

最近の米連邦準備理事会(FRB)高官の発言や米大統領選挙で民主党のヒラリー・クリントン候補が勝利するとの見方から、12月の米利上げ観測が高まっている。

CMEグループのフェドウォッチによると、市場が織り込む12月利上げの確率は78%超と、24日の約74%から上昇している。

アジア新興国通貨は、人民元相場の安定を背景に大半が上昇している。

ただ、強い米製造業指標や米連邦準備理事会(FRB)当局者発言を受けて12月の米利上げがほぼ確実視されるなか、上値は重い。

<経済指標>
○米・住宅価格指数(前年比)
5.02% → 5.13%↑
○米・CB消費者信頼感指数
104.1 → 98.6↓

【2016.10.26】FX市場

東京海上日動火災ヘッジ外債500億円増、国内債の積み増し見送る!

ニューヨーク市場午後5時時点より小安い104円前半。

新規材料難の中、株価が値持ちしていることなどを背景に、下値は支えられたものの上値追い機運は盛り上がらず、狭いレンジ内の取引に収まった。

ドルが主要通貨バスケットに対して下落した。

米連邦準備理事会(FRB)の12月利上げ観測が、最近のドル高に完全に織り込まれたとの声も聞かれるが、米金融政策見通しや大統領選の行方がなお不確かとの見方が広がった。

ヘッジ外債500億円増、円債は魅力なし=東京海上日動・下期運用計画。

東京海上日動火災保険は今年度下期、ヘッジ外債を500億円強積み増す。

対象はヘッジコストが上昇しても金利収入を得やすい投資適格級の欧米社債が中心。

国内債は日銀コントロール下の現行金利水準に妙味が乏しいとして、引き続き積み増しを見送る。

アジア新興国通貨は総じて上昇。

ドルが約9カ月ぶり高値から下落している。ただ12月の米利上げ観測の高まりを背景にアジア通貨は上昇の勢いを維持するのに苦戦している。

<米・経済指標>
○米・新築住宅販売件数
60.9万件 → 59.3万件↓

【2016.10.27】FX市場

ドル上値重さ確認!輸出勢のドル売りも観測!

ニューヨーク市場午後5時時点に比べてややドル高/円安の104円後半。

朝方は投機筋がドル買いで参入したが、上値の重さを確認し、早々に買った分を売り戻した。

きょうは月末スポット応当日に当たり、輸出勢のドル売りも観測されている。

ドルが円 に対して一時、105円と3カ月ぶりの高値をつけた。

8月の米耐久財受注統計が上方修正されたほか、9月の米中古住宅販売仮契約指数が予想を上回り、12月の米利上げ観測が強まった。

米商務省が27日発表した9月の耐久財受注は、前月比0.1%減だった。

0.3%増だった8月からマイナスに転じた。

市場は0.1%の増加を見込んでいた。輸送機器が0.8%落ち込んだことが重しとなった。

一次金属や金属製品の受注が減る一方、一般機械や電機・家電は増えた。

9月は非国防資本財から航空機を除いたコア受注が前月比1.2%減った。

市場予想は0.3%増だった。民間設備投資の先行指標とされるコア資本財の受注は前月まで3カ月連続で力強く増加していた。

8月の数字は0.9%増から1.2%増に上方修正された。

アジア新興国通貨は下落している。オフショア(中国本土外)市場の人民元 が対米ドルで6年ぶり安値を更新したことが重しとなっている。

オフショア人民元は一時、1ドル=6.7921元と、2010年10月以来となる安値を付けた。

OANDA(シンガポール)の外為シニアトレーダー、スティーブン・イネス氏は人民元の一段安について「市場はやや神経質になり始めている」と指摘。

「誰もが予想しているペースで下落が進めば、域内の通貨にも影響が広がる」との見解を示した。

同氏によると、シンガポールドル と韓国ウォン は、低金利環境や中国の為替政策に敏感に反応することから、人民元相場の影響をより受けやすいとみられている。

<米・経済指標>
○米・耐久財受注(前月比)/ 米・耐久財受注(除輸送用機器)(前月比)
0.0%/-0.4% → -0.1%/0.2% ↓/↑
○米・新規失業保険申請件数(前週分)
26.0万件 → 25.8万件↓
○米・中古住宅販売保留指数(前月比)
-2.4% → 1.5%↑

【2016.10.28】FX市場

ヒラリー大統領候補への捜査を再開!不透明感からドル急落!

ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の105円前半。

約3カ月ぶりの高値圏では利益確定や実需筋の売りが出やすかったが、引き続き日米の金融政策格差が意識されてドル高/円安の地合いは継続した。

ドルがユーロや主要通貨バスケットに対して軟調に推移した。

第3・四半期の米国内総生産(GDP)速報値が2.9%増と、市場予想を上回ったものの、個人消費の減速が嫌気された。

終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対し急落した。

米連邦捜査局(FBI)が民主党のヒラリー・クリントン大統領候補への捜査を再開すると明らかにしたことで、選挙結果をめぐる不透明感が高まった。

一方、ドルはメキシコペソに対しては3週間ぶり高値をつけた。

FBIのコミー長官は、クリントン氏が国務長官時代に私用メールを使用していた問題に絡み、新たに浮上した電子メールについて捜査を再開する方針を明らかにした。

投票日が11日後に迫る中、大統領選の波乱要因となる可能性がある。

市場ではクリントン氏勝利の予想がおおむね優勢で、捜査のニュースを受けて不確実性が再び高まり、ドルへの売りが膨らんだという。

クリントン氏は現状維持の大統領候補と目される一方、対抗馬のドナルド・トランプ共和党候補が大統領に就任した場合、外交政策や通商協定、国内経済をめぐり一段と不透明感が強まる。

ワールドワイドマーケッツのチーフ市場ストラテジスト、ジョゼフ・トレビサニ氏は「捜査が続けば、クリントン陣営に深刻な影響が及ぶことに疑いの余地はない」と述べた。

アジア通貨の対米ドル相場は総じて軟調。

新規失業保険や中古住宅販売などの米経済指標が堅調だったことで、米連邦準備理事会(FRB)が12月に利上げするとの観測が強まった。

<米・経済指標>
○米・ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
91.2 → 87.2↓

sponserd link



【先週の動向と今後の予想】

先週は、リスク要因もみつからなままドル/円相場は上値を試す展開となっています。

FRB、ECB、日銀の金融政策もこれといった決め手もなく、相場は膠着状態(こうちゃくじょうたい)が続いる中で、ドルインデックスは98.75と積み上がっています。

ある程度上昇しては、停滞している相場で面白みに欠ける相場が続いています。

米大統領選挙で民主党のヒラリー・クリントン候補が勝利するとの見方から、12月の米利上げ観測が高まっている中、週末にFBIが民主党のヒラリー・クリントン大統領候補への捜査を再開すると明らかにしたことで、選挙結果をめぐる不透明感が高まっています。

投票日が11日後に迫る中、大統領選の波乱要因となる可能性が出てきています。

米大統領選投開票は11月8日、2017年1月20日には第45代大統領就任があります。

さて、日足チャートをみると、

20161028_usdjpydaily_f

ドル/円相場は、上値を試す展開となっている中で、フィボナッチの105.308円で急落しています。

10/25は長い上ヒゲとなっています。これは転換するサインとなっていますが、翌日は回復し上昇し、週末に大きく下落するパターンとです。

下がるサインが出ていて、上昇して下落しているので、仕掛けられた相場ということになります。

このまま下げ続けていくのか、再度反発して上昇し、105円の壁を突破していくのか注目されます。

【来週の主な経済指標発表】

・11/02
米・ADP民間雇用者数
・11/03
米・製造業受注(前月比)
米・ISM非製造業景況指数
・11/04
米・非農業部門雇用者数 / 米・失業率(雇用統計)

【ドル円の平均ボラティリティ(日足)】

10/24~10/28

・・・82pips

sponserd link



Comments are closed.