【2016.10.09】先週10/03~10/07のFX値動き

先週はドイツ銀行を中心とした欧州銀行の経営不安から、再度売り直しとなるか注目されます。

欧州銀行と米重要指標に注目が集まりました。

また、今週の上海市場は国慶節のため休場となります。

さて先週一週間の動きをみていきましょう。


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【2016.10.03】FX市場

米ISM製造業景気指数良好でドル/円やや上昇!

ニューヨーク市場午後5時時点より小高い101円前半。

ドイツ銀行の経営不安に対する警戒は和らいできたが、積極的にドルの上値を追うような材料は見当たらなかった。

午前はやや不安定な値動きだったが、午後は米ISM製造業景気指数の発表を控えて様子見ムードが広がった。

メイ英首相が欧州連合(EU)離脱に向けた交渉を来年の3月末までに始める考えを示すなか、英ポンドが下落し、対ドルで31年ぶり安値近辺、対ユーロで3年ぶり安値をつけた。円相場は1ドル101円台半ば付近で推移。

アジア通貨市場では、大半の新興国通貨が上昇。
ドイツ銀行が巨額制裁金の減額を求めて米司法省と交渉しているとの報道を受け、リスク許容度が回復している。

中国国家統計局がこの日発表した9月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.4で前月から横ばいとなった。最近の同国経済のモメンタムの継続が示されたことも、リスクセンチメント回復の背景。

インドネシアルピア は上昇。
同国は7月に、資産や所得を正しく申告していなかった納税者が自主的に申告するなどした場合、加算税や刑事告発を免除する「租税特赦(タックス・アムネスティ)」を導入。

海外に流出した資産を国内に環流させることなどで税収増を狙った制度だが、これに関連したオフショア資産の流入は9月に2500億ドルに上った。

今週の上海市場は国慶節のため休場。

<米・経済指標>
○米・ISM製造業景況指数
49.4 → 51.5↑
○米・建設支出(前月比)
0.0% → -0.7%↓

【2016.10.04】FX市場

米指標の上振れや株高を背景にドル/円上昇!

ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の102円前半。

米指標の上振れや株高を背景に上昇圧力が強まった。

102円前半のレジスタンスにはばまれ、いったん足踏みとなったが、上値追いの機運は引き 続きくすぶっているもよう。

国際通貨基金(IMF)は4日、世界経済見通しを公表し、2016年の世界経済成長率予想を3.1%、17年は3.4%にそれぞれ据え置いた。

今年の米経済下振れを日本やドイツ、ロシアやインドなどの景気改善が補うだろうとした。

2016年の日本成長率予想は0.5%、2017年は0.6%と、7月時点から0.2%、0.5%それぞれ引き上げた。政府支出や消費増税の見送り、拡張的な金融政策を要因に挙げた。

また景気停滞がさらに長引けば、貿易や移民に対する大衆迎合的な見方が強まり、経済活動や生産性、技術革新を阻害すると警鐘を鳴らした。

IMFのチーフエコノミスト、モーリス・オブストフェルド氏は声明で「世界経済は総じて停滞している」とし、「短期、かつ長期的に景気支援に向けた断固とした政策行動がなければ、現在の平均を下回る成長が永続しかねない」と述べた。

英国の欧州連合(EU)離脱決定に加え、米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏はメキシコや中国からの輸入品に懲罰的な関税を科す意向を示すなど、世界的に貿易やグローバル化に反対する機運が高まっている。

IMFは貿易自由化の失速や保護主義の強まりが2008年以降、世界的な貿易の後退を招き、世界経済成長の足かせになっていると指摘した。

ポンドが下落。
「ハードブレグジット」によって英経済が打撃を被るとの懸念から、ポンド/ドル は一時1.2735ドルと、約31年ぶりの安値をつけた。対ユーロ でも一時3年ぶりの安値を更新した。

また、欧州中央銀行(ECB)が資産買い入れプログラムの縮小を計画しているとのブルームバーグの報道を受け、ユーロは対ドル で下げ幅を縮小したほか、対円 では上昇した。

アジア新興国通貨市場は軟調。米製造業の指標が堅調だったことで米連邦準備理事会(FRB)が年末までに利上げするとの見通しが強まった。

【2016.10.05】FX市場

米・製造業が勢いを取り戻しつつある中、市場予想を上回る!

ニューヨーク市場午後5時時点に比べて小幅ドル安/円高の102円後半。

投機筋主導のショートカバーに一巡感が出る中、一段の上昇には米国の経済 指標を見極めたいという声が出ていた。

米商務省が5日発表した8月の製造業受注は前月比0.2%増と2カ月連続のプラスとなった。市場は0.1%の減少を予想していた。

製造業が勢いを取り戻しつつあることを示している。

7月の数字は当初発表の1.9%増から1.4%増に改定された。

民間設備投資の先行指標となるコア資本財(資本財から国防関連と航空機を除く)は0.9%の増加。先週発表された速報値は0.6%増だった。

国内総生産(GDP)で企業の設備投資の計算に使われるコア資本財の出荷は0.1%減った。速報値は0.4%減だった。

8月は在庫が0.2%増える一方、全体としての出荷は横ばいだった。在庫比率は1.36で7月と同じだった。

長引くドル高の影響や世界的な需要の弱さは、米経済の約12%を占める製造業の妨げになってきた。

3日に米供給管理協会(ISM)が発表した9月の製造業景気指数は51.3と、景気の拡大と縮小の分岐点となる50を上回った。

8月は節目の50を下回っていた。

ユーロが一時、対英ポンドで5年ぶり高値、対円で3週間ぶり高値をつけた。

欧州中央銀行(ECB)が資産買い入れ縮小を計画中との報道を受け、ユーロ圏債券利回りの大半が2週間ぶりの高水準を記録したことが背景だ。

ECBが資産買い入れプログラムの縮小を計画しているとのブルームバーグの報道を受け、米国債利回りは約2週間ぶりの水準に上昇した。

<米・経済指標>
○米・ADP民間雇用者数
17.7万人 → 15.4万人↓
○米・貿易収支
-395.0億ドル → -407.0億ドル↓
○米・ISM非製造業景況指数
51.4 → 57.1↑
○米・製造業受注(前月比)
1.9% → 0.2%↓
○米・新規失業保険申請件数(前週分)
25.4万件 → 24.9万件↑

【2016.10.06】FX市場

ドルが対円で1カ月ぶりに高値上昇!

ニューヨーク市場午後5時時点に比べて小幅ドル高/円安の103円後半。

朝方103円前半から半ばで推移していたドルは、株高を眺めて103.62円ま で上昇したが、あす発表の米雇用統計を見極めたいとみる向きも多く、そこから積極的に買い進める動きは出なかった。

その後、夕刻に入るとドル/円はやや強含みの動きに転じている。

ドルが主要通貨バスケットに対し2カ月ぶり、対円では1カ月ぶり高値に上昇した。

新規失業保険申請件数が予想外に減少し約43年ぶりの低水準を記録したことで、米連邦準備理事会(FRB)の年内利上げ観測が高まった。

強い米経済指標が相次ぎ、円安・株高のリスクオンが進んでいるようにみえる。

しかし、その動きの表層をめくってみれば、リスクオフ的な要因を起点にした取引でもあることがわかる。

本格的な円安・株高トレンド再開を期待する声もあるが、ヘッジファンドなど短期筋が主導している相場だけに、短命に終わる可能性も小さくない。

英国のメイ首相は2日、就任後初の保守党大会に臨み、「英国は欧州連合(EU)を離脱し、食品の成分表示から移民のコントロールに至るまで政策の決定権を取り戻す」と熱弁を振るった。

こうした発言を受けて、英国がEU離脱(ブレグジット)に際して、独自の移民政策の採用を優先し、単一市場へのアクセスを犠牲にする「ハード(強硬な)ブレグジット」に傾いているのではないかとの不安が高まっている。

外国為替市場において、ポンドが対ドルで31年ぶりの水準に下落した背景にも、そうした不安がある。

大半のアジア新興国通貨は上げ幅を縮小。

市場関係者は7日発表される米雇用統計で利上げの手掛かりが示されるかどうかを待ちつつ、一部資金を引き揚げている。

【2016.10.07】FX市場

ポンド急落!ドル/円上値追いに冷や水!

ニューヨーク市場午後5時時点に比べて小幅ドル安/円高の103円後半。

朝方のポンド急落を受け、ドル/円は上値追い機運に「冷や水」をあびせられたという。

午後は103円後半でのもみ合いが続き、米雇用統計の発表 を前に方向感を欠く動きとなった。

9月米雇用統計で、雇用の伸びが市場予想に届かなかったことを受け、ドルが軟調となった。

ドルは対円 で約0.7%安の103.26円前後で推移した。

7日の外国為替市場で英ポンドが急落し、わずか数分の間に下落率は10%に達した。

「フラッシュ・クラッシュ(瞬時の急落)」が発生したことで、英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる懸念により同国の通貨や国債などがぜい弱となっている状況が浮き彫りとなった。

ポンドGBP=D4はアジア取引時間帯にわずか数分間で1ポンド=1.2600ドル近辺から1.1378ドル近辺まで約10%下落した。

トムソン・ロイターのデータによるとポンドは1.1491ドルまで下落。1985年以来、31年ぶりの安値となる。

英国のEU離脱をめぐり市場で懸念が出ていることがあらためて浮き彫りになったとの見方を示した。

市場関係者は、大口取引向けのアルゴリズムのパラメーターに何らかのエラーがあった可能性があるとしている。

アジア通貨市場では、この日夜に米雇用統計の発表を控えた慎重姿勢の中、大半の新興国通貨が下落。債券市場からの資金流出を懸念して、週間でも下落となる見通し。

ポンドが対米ドルで売られ、31年ぶり安値を付けているのを受けて、アジア通貨も米ドルに対して軟調に推移している。

<米・経済指標>
○米・非農業部門雇用者数 /米・失業率(雇用統計)
15.1万人/4.9% → 15.6万人/5.0%↑

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【先週の動向と今後の予想】

先週は、米経済指標の発表があり、米・製造業が良好となり株高を背景に、市場予想を上回りドル/円は上昇気運が高まっています。

逆に、英国・ポンドがEU離脱決定後、31年振りに安値を更新しています。

その影響で、ドル/円も週末下落する結果となりました。

週末、英ポンドがわずか数分の間に急落しています。下落率は10%に達しました。

大口取引向けのアルゴリズムのパラメーターに、何らかのエラーがあった可能性があります。

さて、日足チャートをみると、

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先週のドル/円の値動きは、米・製造業が良好で反発し上昇気運が高まっています。

直近の下降ラインを上に抜けて、売りのストップ・ロスを巻き込み、10/4は大きく上昇しています。

その後もドル/円は上昇して、103円後半まで上昇するも、英国・ポンドの急落を受けて、週末は下げてきています。

ここで、3回ボトムをつけてから上昇となり、直近下降ラインが今度サポートラインとして機能するのか注目されます。

下げてきた場合、どこまで下げ止まりを確認する時間帯となります。

【来週の主な経済指標発表】

・10/13
米FOMC議事録公表

【ドル円の平均ボラティリティ(日足)】

10/03~10/07

・・97pips

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