【2016.10.02】先週09/26~09/30のFX値動き

前週のFOMCが利上げ見送りと日銀・黒田総裁の発言でどのような展開となったのでしょうか。
また米では大統領選によりクリントンとトランプ氏の初のテレビ討論会が予定されています。その結果でドル/円に影響を来しそうです。

さて先週一週間の動きをみていきましょう。


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【2016.09.26】FX市場

黒田日銀総裁の発言で小幅なドル売り/円買い!

ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル安/円高の100円後半。

午後の取引では、状況によっては金利の大幅低下を伴う強力な金 融緩和が必要な場面もあり得るとする黒田日銀総裁の発言が伝わり、日経平均は200円を超す下げとなり、為替市場では小幅なドル売り/円買いをもたらした。

26日中盤の米ニューヨーク外為市場では、ドルが安全通貨とされる円に対し売られている。

日銀の黒田東彦総裁発言を受けて、日銀が円安誘導を行なうことは不可能との見方が強まったほか、この日夜に予定されている米大統領候補によるテレビ討論会を控えた不透明感がドルを圧迫している。

黒田総裁は2%のインフレ目標達成に向けて政策を総動員する用意があるとしたほか、当面資産買い入れの大幅な増額、減額はいずれも想定していないとの考えを示した。

アジア新興国通貨は総じて下落。米大統領選候補者の初の討論会を前に投資家のリスク志向が後退している。

米大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン氏と共和党候補ドナルド・トランプ氏は26日、テレビ討論会で初めて直接対決する。

国際貿易の分野では、貿易協定について再交渉する方針を示すトランプ氏の方がクリントン氏よりも保護主義的とみられている。

<米・経済指標>
○米・新築住宅販売件数
65.4万件 → 60.9万件↓

【2016.09.27】FX市場

米・テレビ討論会でクリントン候補の優勢でリスク志向へ!

ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の100円半ば。

朝方に100円付近まで下落する場面があったが、米国の大統領候補者討論会でクリントン氏が優位との受け止めが広がると、ドル/円を買い戻す動きが強まった。

その後も株高を背景に高値圏で推移した。

ドルがユーロに対して上昇した。

ドイツ銀行 の株価が最安値を更新し、欧州の銀行部門に懸念が広がった。

メキシコ・ペソは対ドルで急伸。
米大統領候補討論会で、民主党のヒラリー・クリントン候補に軍配が上がったとの見方を背景に、ショートカーが入った。

アジア新興国通貨は上昇。米大統領選の初のテレビ討論会が行われ、市場関係者の多くが民主党候補ヒラリー・クリントン氏が優勢と判断したことを受け、リスク志向が改善している。

インドネシアルピア は1年5カ月ぶり高値。過去の納税義務を一部免除して納税させる「租税特赦(タックス・アムネスティ)」に関連した資金流入が支援している。

域内の大半の通貨は、米大統領選の初のテレビ討論会を控えて下落して始まった。トランプ氏は国際貿易の分野でより保護主義とみられており、アジア新興国にとってマイナスとみられている。

メイバンク(シンガポール)の上級為替ストラテジスト、クリストファー・ウォン氏は「メキシコペソの急伸は、クリントン氏が第1回の討論会で優勢となったことを示唆している。

ドルはアジア通貨に対しても軟調に推移した」と指摘。その上で「討論会はまだ2回残っている。政治は流動的で今後状況が変化する可能性もある」と述べた。

<米・経済指標>
○米・S&P/ケースシラー住宅価格指数(前年比)
5.13% → 5.02%↓
○米・CB消費者信頼感指数
101.1 → 104.1↑

【2016.09.28】FX市場

期末の実需のフローに支えられ、一時100円後半に上昇!

ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の100円後半。

朝方にいったん100円前半に弱含んだ後は、期末の実需のフローに支えられて一時100円後半に上昇するなど、しっかりした動きとなった。

午後にかけては実需の取引は一服し、手掛かりを欠く中でこう着感が出た。

ドルがユーロと円に対し小幅上昇。

ただ年内利上げの手掛かりを得ようと市場関係者が経済指標に注目する中、上値は重かった。

イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長は下院金融サービス委員会での証言で、経済や金融政策見通しについて言及しなかった。

ドイツ銀行 が非中核資産の英保険事業アビー・ライフ売却を発表したことで同行の株価が上昇。

欧州銀行システム不安が和らぎ、ユーロの下値を支えた。

アジア通貨市場の動きはまちまち。

インドネシアルピア は0.3%高と、1年5カ月ぶり高値。過去の納税義務を一部免除して納税させる「租税特赦(タックス・アムネスティ)」に関連した資金流入が、引き続き支援している。

ウォン は約3週間ぶり高値を付けた。輸出企業による月末の決済需要が断続的にみられる。

半面、マレーシアリンギ は0.5%安と、1週間ぶり安値。オーバーナイトで原油価格が下落したのが嫌気された。

ドイツ銀行の株価が27日に最安値を付けたことを受け、欧州金融セクターへの懸念からアジア株も連れ安となっている。

サムスン・フューチャーズ(ソウル)の調査責任者、Jeong My-young氏は「欧州銀への懸念が出ていることで、リスク資産に対する警戒感が強まっている」との見方を示した。

さらに、「最近中国の経済が改善していることはアジア通貨を支援するかもしれないが、戦術的なロングポジションが積み増されるだけにとどまるだろう」としたうえで、「主要中銀が追加緩和を実施しなければ、積極的に買い増していくのは無謀のように思える」とも述べた。

<米・経済指標>
○米・耐久財受注(前月比)/ 米・耐久財受注(除輸送用機器)(前月比)
4.4%/1.5% → 0.0%/-0.4%↓

【2016.09.29】FX市場

OPECの予想外の減産合意でドル101円まで上昇!

ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の101円半ば。

石油輸出国機構(OPEC)による予想外の減産合意を踏まえたリスク選好地合いが続いた。株高の支援もありつつ、約1週間ぶりの高値圏に上昇した。

ドルは対円で8取引日ぶり高値となる101.84円をつけた。

石油輸出国機構(OPEC)の減産合意を受け、安全資産への需要が後退した。欧州銀行部門の懸念後退を受け、ユーロは対ドルでやや上昇した。

日経平均は大幅反発、原油減産合意受けた米国株上昇を好感
東京株式市場で日経平均は大幅反発した。

原油相場の急伸を受けた米国株高で、投資家の過度な不安心理が後退。序盤から幅広く買いが優勢の展開となった。

1ドル101円台後半までドル高/円安方向に振れた為替も支援材料となった。

日経平均は後場に先物主導で強含み、前日比で一時291円高となる場面があったが、大引けにかけて伸び悩んだ。

石油輸出国機構(OPEC)での減産合意を受け、米国市場でエネルギー関連株が買われたことを背景に、業種別指数の鉱業.IMING.Tが一時7%超高。また鉄鋼.ISTEL.Tが一時4%近く上昇するなど、資源関連の上げが顕著となった。

アジア新興国通貨の大半は29日、石油輸出国機構(OPEC)の減産合意を受けて一時上昇したが、その後失速した。OPECがどのように減産合意を履行するのか不透明感が広がったほか、米大統領選を控えた警戒感から積極的に買い増す動きにはならなかった。

OPEC減産合意を受けた原油価格 急伸を背景に、マレーシアリンギMYR=MYなどのアジア通貨は、朝方こそは買いが先行していた。

ただし、合意履行への疑念が高まると原油価格が後退、アジア通貨も大半が上昇の勢いを失う展開となっている。

<米・経済指標>
○米・四半期GDP(確報値)(前期比年率)
1.1% → 1.4%↑
○米・四半期個人消費(確報値)(前期比)
1.5% → 4.3%↑
○米・四半期GDP価格指数(確報値)(前期比)
0.4% → 2.3%↑
○米・四半期コアPCE(確報値)(前期比)
2.0% → 1.8%↓
○米・新規失業保険申請件数(前週分)
25.2万件 → 25.4万件↑
○米・中古住宅販売保留指数(前月比)
1.3% → -2.4%↓

【2016.09.30】FX市場

ドイツ銀行をめぐる懸念でリスク回避ムード!

ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル安/円高の100円後半。

欧州の金融不安を背景に市場がリスク回避ムードとなっており、ドル/円の上値は重かった。

ユーロが対ドルで上昇に転じた。

ドイツ銀行の財務をめぐる懸念が和らぎ、ユーロの追い風となったほか、安全資産とされる円やスイスフランを圧迫した。

序盤にユーロは対ドル で1.1153ドルの安値をつけたが、ドイツ銀への制裁金減額観測を受け、下げ幅を縮小、上げに転じた。
直近の取引で、ドル/円 は0.29%高の101.30円。アジア時間の取引で、101.75円の高値をつけた。ただ、円は対ドルで3四半期連続で上昇する見通しだ。

アジア通貨動向(30日)=大半が下落、ドイツ銀行めぐる懸念で地合い悪化
アジア新興国通貨は大半が下落した。ドイツ銀行をめぐる警戒感で地合いが悪化した。

一方、インドルピー はアジア通貨全般に見られる下落は回避した。インドとパキスタンの地政学的な緊張感が一段とエスカレートする中で、様子見となっている。

フィリピンペソ は7年ぶり安値を更新、月間下落率は16年ぶりの大きさだった。ドゥテルテ大統領の政策で海外投資家がフィリピンから逃げ出すと懸念された。

マレーシアリンギ は1週間半ぶりの安値水準を付けている。原油価格の回復が支援材料となったが、月末の企業のドル需要が原油高の影響を相殺する格好となった。

30日の外国為替市場で、欧州銀行セクターをめぐる懸念から2カ月ぶり高値をつけていたスイスフランが一転して急落した。

通貨高を懸念するスイス中銀が為替介入を行なったとの観測が出ている。

ドイツ銀行をめぐる懸念を背景に、ロンドン時間序盤の取引で、ユーロはスイスフランに対し2カ月ぶりの水準となる1.08125フランに下落した。

だがその後0958GMT(日本時間午後6時58分)時点で、1週間ぶり高値となる1.09135フランに急反発。数分程度で0.4%値上がりした。前日比でなお0.3%上昇しているが、他の主要通貨に対しては総じて下落している。

スイス中銀はコメントを控えた。

ラボバンクのシニア為替ストラテジスト、ジェーン・フォレイ氏は「スイス中銀は介入を金融政策手段の1つと考えていることを明確に示しており、フランの上値を抑えるだろう」と話す。

また中東系の投資会社が米国から資金を引き揚げ、スイスフランなど安全資産で流動性の高い通貨に移すとの観測も、スイスフランの押し上げ要因となっていた。

米国で2001年9月11日の同時攻撃に関与した外国政府への損害賠償請求を可能にする法案が大統領の拒否権を覆し成立したことで、こうした見方が高まった。

<米・経済指標>
○米・個人所得(前月比)
0.4% → 0.2%↓
○米・個人支出(前月比)
0.3% → 0.0%↓
○米・PCEコア・デフレータ(前月比/前年比)
0.1%/1.6% → 0.2%/1.7%↑
○米・シカゴ購買部協会景気指数
51.5 → 54.2↑
○米・ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
89.8 → 91.2↑

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【先週の動向と今後の予想】

先週は、日銀の黒田総裁の発言を受けて、初めはドル/円は一時100円前半で始まっています。

26日は米大統領選第1回テレビ討論会に関心が集まっています。

米大統領候補によるテレビ討論会で、クリントン氏優勢との報道を受けて、ドル/円は持ち直しています。

次回テレビ討論会は10/9に予定されています。

石油輸出機構(OPEC)が28日、非公式会合で「減産」合意をしたことを明らかにしました。今回の減産合意は明らかなサプライズと言えるでしょう。

原油価格の低下が米経済を圧迫していたので、今後この重しが軽減されることになっていきます。

ヨーロッパでは、破たん懸念が高まっているドイツ銀行に対し、政府が支援を否定したとの報道を受け、ドイツ銀行株が急落、過去最安値を更新しています。

イタリアでも銀行不安が高まっており、日本もマイナス金利深掘りをしていけば同じ末路となるのか、不安材料となっています。

日本で、厚生労働省は75歳以上の後期高齢者医療制度で低所得者らの保険料を軽減している特例を見直し、保険料を引き上げる検討に入っています。

また政府は、来年2017年の税制改革の一環として、「配偶者控除」の見直しを現在検討しています。

これにより、年間の負担額が所得が400万円以下の世帯で5万円、600万円では7万円の負担となります。

日本の競争力が、前年6位から8位に後退しています。
日本の技術力や高等教育の質などの評価が低下したことが原因となっています。

さて、日足チャートをみると、

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週初めは日銀総裁の発言などが重しとなり、ドル/円は下落し、その後米大統領選候補者の今回初の討論会で、クリントン氏優勢となってから、ドル/円は反発しています。

しかし、直近の下降ラインを上に抜けるまでの勢いはありません。

限値は100円で、上限値は101円前半の狭い範囲で推移しています。

100円前後のボトムを3回つけています。
今後反発していくのか、100円割れが起こっていくのか注目されます。

【来週の主な経済指標発表】

・10/03
米・建設支出(前月比)
米・ISM製造業景況指
・10/05
米・ISM非製造業景況指数
米・製造業受注(前月比)
・10/06
米・新規失業保険申請件数(前週分)
・10/09
米大統領候補によるテレビ討論会(2回目)

【ドル円の平均ボラティリティ(日足)】

09/26~09/30

・・90pips

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