【2016.09.04】先週08/29~09/02のFX値動き
- 2016/09/04
- 為替ニュース
イエレン議長もフィッシャー副議長もタカ派発言が目立っています。先週も引き続き、ドル買いがあったのか注目される一週間となりました。
先週は、米経済指標の発表が目白押しで、特にISM製造業景況指数と非農業部門雇用者数の発表が注目されるでしょう。
さて先週一週間の動きをみていきましょう。
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【2016.08.29】FX市場
先週に引き続きドル/円上昇!約20日ぶり高値!
ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の102円前半。
米連邦準備理事会(FRB)高官らの発言についてタカ派寄りとの思惑が出た海外市場のドル買いの流れが続き、約20日ぶりの高値をつけた。
ドルが幅広い通貨に対し上値を伸ばし、対円 では約3週間ぶり高値の102.32円をつけた。
前週末26日の米連邦準備理事会(FRB)正副議長の発言が引き続き材料視されており、目先の利上げ観測が高まっていることが背景にある。
アジア新興国通貨は29日、軒並み下落している。
米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長とフィッシャー副議長のコメントを受けて、早期の米利上げ観測が広がっている。
イエレンFRB議長は26日、米ワイオミング州ジャクソンホールでの年次経済シンポジウムで「利上げへの論拠が強まってきた」と言明。フィッシャー副議長は、イエレン議長の講演について、年内に利上げが実施されるとの観測に沿ったものとの考えを示した。
FRB正副議長の発言を受け、トレーダーの間ではFRBが早ければ来月にも利上げを実施するとの観測が高まり、ドルは上昇、アジア新興国通貨には圧力がかかっている。
早期利上げの可能性を占う上で、今週発表される米経済指標に関心が集まっている。
<米経済指標>
○米・個人所得(前月比)
0.2% → 0.4%↑
○米・個人支出(前月比)
0.4% → 0.3%↓
○米・PCEコア・デフレータ(前月比/前年比)
0.1%/1.6% → 0.1%/1.6%→
【2016.08.30】FX市場
フィッシャー副議長(FRB)のタカ派発言でドル/円上昇!
ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の102円前半。
午前にドル買いが一巡した後は目立った材料がなく、102円前半で方向感なく推移した。
9月2日に8月米雇用統計の発表を控え、ドルが通貨バスケットに対して、一時2週間ぶりの高値をつけた。
対円では102.59円と、8月8日以来の高値水準を記録した。最近の円高を警戒する当局者発言を受け、円の上値が重くなっているという側面もある。
米連邦準備理事会(FRB)のフィッシャー副議長は、米労働市場は完全雇用に「極めて近い」状態との認識を示した上で、利上げペースは経済情勢によると述べた。
ブルームバーグTVのインタビューで語った。
フィッシャー副議長は、FRBの次の利上げ時期についてはコメントせず、「われわれはデータに基づいてペースを選択する」と述べた。
副議長は、ドル高は米インフレ率や企業利益に影響したが、労働市場の改善は経済がこの逆風に持ちこたえたことを示していると述べた。
ロイター調査によると、9月2日に発表される8月米雇用統計は非農業部門雇用者数が18万人増加すると見られている(予想中央値)。
アジア通貨は大半が上昇した。
ただ、米連邦準備理事会(FRB)が早期に利上げするのかどうかヒントを探ろうと米経済指標が待たれるなかで、アジア通貨の上値は限定的だ。
先週の米ワイオミング州ジャクソンホールでの年次経済シンポジウムにおける、イエレンFRB議長の講演を受けて、FRBが早ければ来月にも利上げするとの観測が浮上。
あるトレーダーは「ジャクソンホール以来、全般的なムードは米ドル買い」と話す。
早期利上げの可能性を占う上で9月2日発表の米雇用統計などの指標が注目される。
<米経済指標>
○米・S&P/ケースシラー住宅価格指数(前年比)
5.24% → 5.13%↓
○米・CB消費者信頼感指数
97.3 → 101.1↑
【2016.08.31】FX市場
ドルは一時103.23円まで上昇!米早期利上げへ思惑が継続
ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の103円前半。
月末のこの日は、仲値公示に掛けて実需のフローがあったほか、投機筋のショートカバーも誘発され、ドルは一時103.23円まで上昇。米早期利上げへ思惑が継続し、底堅い動きとなった。
ドルが対円で7月29日以来の高値となる103.53円をつけた。
8月のADP(オートマチック・データ・プロセッシング)全米雇用報告で、雇用者数の伸びがほぼ予想と一致したほか、前月分が上方修正されたことが支援した。
ただその後発表されたシカゴ地区購買部協会景気指数が予想を下回ったことで、ドルは上げ幅を縮めた。
アベノミクス5年目の成長と財政再建を目指す2017年度予算の概算要求額は、3年続きで100兆円を超す見通しとなり、財政健全化に一段の逆風が吹いている。
政府は18年度に基礎的財政赤字を国内総生産(GDP)の1%を目安に改善させる目標を掲げているが、実質2%、名目3%という期待通りの成長シナリオが実現できても、目標達成に5兆円不足する。安倍晋三政権下の財政再建は、一段ときしみを生じかねない情勢だ。
政府は8月2日に閣議了解した概算要求基準で、成長戦略などに予算を重点配分する4兆円の「特別枠」を設定し、国債の利払いや元本返済を除く歳出に上限を設けなかった。
そのため17年度予算要求では、インフラ整備や「1億総活躍プラン」などの看板政策の経費が積み上がる結果となった。
さらに高齢化に伴う医療、介護費の膨張も止まらない。一般会計予算の3分の1を占める社会保障費は要求ベースで31兆円を超え、公共事業などへの支出を含めた政策経費は、77兆円程度に膨らむ見込みだ。
政府関係者のひとりは「アベノミクスの効果が着実に実現したケース(成長率実質2%、名目3%)でも、18年度の目標に5.1兆円足りない。
17年度予算から歳出にメスを入れなければ目標の後ずれは不可避」と指摘する
アジア通貨市場では、大半の新興国通貨が対ドルで上昇した。上げが目立つのはウォンで、韓国の輸出企業による月末の需要がみられる。
8月前半は、相対的な高金利を選好した投資家による資金が流入し、アジア通貨は底堅く推移。後半は、米連邦準備理事会(FRB)による追加利上げ観測が強まり、一部でドル買いが入る展開となった。
目下の焦点は、9月2日発表の8月の雇用計など米経済指標。
<米経済指標>
○米・ADP民間雇用者数
17.9万人 → 17.7万人↓
○米・シカゴ購買部協会景気指数
55.8 → 51.5↓
○米・中古住宅販売保留指数(前月比)
0.2% → 1.3%↑
【2016.09.01】FX市場
米・ISMが2月以来50を割り込む!ドル/円方向感に乏しい!
ニューヨーク市場午後5時時点に比べてややドル高/円安の103円半ば。
ドルは午前の取引で103円付近までじりじりと値を下げたが、その後は持ち直した。
米雇用統計を2日に控え、調整的なドル売り、ドル買いは既に一巡しているとみられ、日中は方向感に乏しい値動きとなった。
米製造業景気指標が予想外に節目を割り込んだことを受け、ドルが対主要通貨バスケットで下落した。
対円では一時、7月29日以来の高値となる104.00円をつける場面もあったが、データの発表受けて押し戻された。
米供給管理協会(ISM)が発表した、8月の米製造業景気指数は49.4と、前月から3.2ポイント低下して、2月以来半年ぶりに節目の50を割り込んだ。
新規受注や生産が低調だった。予想は52.0だった。
新規受注指数は7.8ポイント低下して49.1。雇用指数も低下した。
製造業は依然として、ドル高や原油安の影響を受ける。
ウニクレディトの首席米国エコノミスト、ハーム・バンドホルツ氏は「本日の(製造業)指標は失望を誘う内容で、月内に利上げを行う根拠がさらに弱まった」と指摘。
「ただ、連邦準備理事会(FRB)の政策予想を変更する理由は現時点でまったく無く、12月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げすると引き続き予想している」と語った。
アジア通貨は、対ドルで大半が横ばい、もしくは小安く推移した。
米連邦準備理事会(FRB)による早期利上げの有無を判断しようと2日発表の米雇用統計が注目されている。
みずほ銀行(シンガポール)のシニアエコノミスト、ビシュヌ・バラサン氏は、雇用統計の発表に向けて、ドルは対アジア通貨で強含むと指摘。
「原油価格はここ数日下落、株式もディフェンシブになった。アジア通貨が持続的に上昇する環境ではない」とした。
<米経済指標>
○米・新規失業保険申請件数(前週分)
26.1万件 → 26.3万件↑
○米・ISM製造業景況指数
52.6 → 49.4↓
○米・建設支出(前月比)
-0.6% → 0.0%↑
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【2016.09.02】FX市場
非農業部門雇用者数の市場予想が18万人に届かず!
ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の103円半ば。
市場が関心を注ぐ8月の米雇用統計発表を今夜に控えて様子見ムードが高まる中、ドルは動意薄となり、方向感に乏しい小幅な値動きに終始した。
ドルが円や主要通貨バスケットに対して上昇した。
8月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数の伸びが15万1000人と、市場予想の18万人に届かなかったものの、年内米利上げ観測が市場で根強い。
直近の取引で、ドルは対円 で一時、0.98%高の104.27円と、7月29日以来の高値水準を記録した。
米労働省が発表した8月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数の伸びが15万1000人と、市場予想の18万人に届かなかった。
過去2カ月続いた大幅な伸びが鈍化し、賃金の伸びも控えめにとどまるなか、米連邦準備理事会(FRB)が今月利上げに踏み切る可能性は後退したとみられる。
7月の雇用者数は27万5000人増に上方修正され、これで6、7月分をあわせた雇用者数の伸びは54万6000人となった。
失業率は4.9%と横ばい。市場では4.8%への改善を見込んでいた。
アリアンツの首席経済アドバイザー、モハメド・エラリアン氏は「統計は強弱まちまちの内容となり、FRBは厄介な状況に直面することになるだろう。
9月の利上げを正当化するほど力強い内容ではなかったが、金利の道筋をめぐる議論が白熱する可能性がある」と語った。
雇用統計を受け、今月20─21日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが実施されるとの観測が後退。
それでもなお雇用者約15万人の伸びは年内の経済成長加速を示唆し、12月利上げの可能性を支える内容となった。
アジア新興国通貨市場は韓国ウォンKRW=KFTC主導で総じて小幅高。米製造業データが弱い内容となったことから米経済への懸念が浮上し、ドル相場が失速した。
市場ではこの日発表される米雇用統計が、今後数カ月間の米利上げ観測にどう影響するかが注目される。
SMBC日興証券のエコノミストは、非農業部門雇用者数の伸びが市場予想をやや下回ったとしても、投資家は年内の米利上げに備える姿勢を維持するとの見方を示した。
<米経済指標>
○米・貿易収支
-445.0億ドル → -395.0億ドル↑
○米・非農業部門雇用者数 /米・失業率(雇用統計)
25.5万人/4.9% → 15.1万人/4.9%↓
○米・製造業受注(前月比)
-1.5% → 1.9%↑
【先週の動向と今後の予想】
先週は前週のジャクソンホール講演でイエレンFRB議長、フィッシャーFRB副議長からタカ派発言が相次ぎ、米経済指標の発表で今後の動きに注目する一週間となりました。
米経済指標の主な発表では、ISMが発表した、8月の米製造業景気指数は49.4と、前月から3.2ポイント低下して、2月以来半年ぶりに節目の50を割りんでいます。
また米・非農業部門雇用者数は、先月25.5万人から15.1万人となり、予想の18.0万人に届かない結果となりました。
この結果においては、9月の利上げはほぼ皆無に近い状況となりそうな雰囲気です。
日本においては、アベノミクスの2017年度予算の概算要求額は、3年続きで100兆円を超す見通しとなっています。
この結果より、米経済によるドル高というより円安に引きづられて、ドル/円は上昇しているような展開となっています。
さて、日足チャートをみると、
前週から続き、ドル/円が反発し、101円後半から104円ほどで2円強の高い上昇となっています。
ここで、日足レベルでは下降ライン付近まで上昇してきています。
ここで下げがあるのか、更に強い買いで上昇していくのか、注目されるポイントにきています。
下げてきた場合は、下値を確認する時間帯となります。
このまま上昇し続けた場合、節目となる105円が見えてきます。
しかし、先週末の非農業部門雇用者数が予想の18万人に届かなかったことで、来週はじめは下げ(窓開け)から入ってくるものと思われます。※これはあくまで予想です。
ドル/円が上昇すると見せかけて、落としてくる可能性もあります。
日足以下の時間足で、売買されている方は注意が必要です。
FRBが9月に利上げを実施するれば、予想通り上昇気運が高まっていくでしょう。
米株価を下げてまで、ドル高を行う必要があるのか。リスクテイクを行ってまで利上げを実施するのか。
9月の利上げがないとすると、12月の利上げが有力となってきます。
【ドル円の平均ボラティリティ(日足)】
08/29~09/02
・・101pips
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