【2018.10.07】先週10/01~10/05のFX値動き
- 2018/10/07
- 為替ニュース
先週は、FRBの利上げが実施され、ドル高に推移しています。
年内はあと1回、2019年は3回、20年は1回の利上げを見込みとなっています
また、2、3日と2日間に渡りパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言が話題となっています。
先週は、イタリアのEU離脱が話題となり、ユーロ安となっています。
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さて先週一週間の動きをみていきましょう。
【2018.10.01】FX市場
前週に比べややドル高!一時114円超え
前週ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の114円前半。
一時114.05円まで上昇した。市場では実需の買いに加え、114円前半に控えるドル買いを誘発するストップロスを狙った買い仕掛けも指摘されている。
ニューヨーク外為市場では、ユーロ/ドルが下落。イタリアの財政赤字を巡る懸念からユーロに売りが出た。
こうした中、米国とカナダが貿易交渉で妥結したことを受け、カナダドルが上昇した。
イタリアのディマイオ副首相は、欧州連合(EU)当局者らが同国の財政計画を巡りネガティブな発言を行い、金融市場をわざと混乱させていると批判した。
これに先立ち欧州委員会のモスコビシ委員(経済・財務・税制担当)は、イタリアの財政計画について、EUの財政規律や当初の公約から「明白」に逸脱していると発言した。
2019年度の財政赤字を対国内総生産(GDP)比の2.4%に引き上げるとのイタリアの計画について、欧州委は拒否する構えと報じられた。
同水準は前政権の公約の3倍に相当する。ユーロ/ドルEUR=は0.27%安の1.1577ドル。イタリアの財政赤字拡大への根強い懸念がユーロ相場の重しとなっている。
こうした中、カナダと米国は、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉で合意にこぎつけた。これによりメキシコを含めた3カ国の枠組みは維持される見通し。NAFTAに代わる新たな貿易協定の名称は「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」となる。
<米・経済指標>
○9月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
55.6 → 55.6→
○8月建設支出(前月比)
0.1% → 0.1%→
○9月ISM製造業景況指数
61.3 → 59.8↓
【2018.10.02】FX市場
ドル安!114円を前に投資家による買い仕掛けによる売り
前日ニューヨーク市場午後5時時点より小安い113円後半。
日中は一時114円台へ再度乗せるなど、11カ月ぶり高値圏で底堅い動きが続いた。
ニューヨーク外為市場では、イタリア連立政権の一角を担う「同盟」の有力議員がイタリアがユーロ圏を離脱すれば経済情勢は改善するとの認識を示したことを受け、ユーロが6週間ぶり安値を付けた。
「同盟」の議員で下院予算委員長のクラウディオ・ボルギ氏はラジオインタビューで、イタリアがユーロ圏を離脱すれば経済情勢が改善するとの認識を示し、「イタリアが自国通貨を持てば、大半の問題は解決すると本当に確信している」と述べた。
同氏はその後ロイターの電話インタビューで、イタリア政府はユーロ圏を離脱する意向はないと表明し、金融市場の動揺を誘った先の発言は個人的な見解だと説明。
コンテ首相も、イタリアはユーロに全面的にコミットしているとし、ユーロに関する批判的な発言は個人的な見解で政府の方針とは関係ないと述べるなど、火消しに努めた。
米連邦準備理事会(FRB)は前週9月26日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを決定。年内はあと1回、2019年は3回、20年は1回の利上げを見込むとの見通しを示した。ドルは以来、対ユーロで上昇している。
シン氏は、「FRBは利上げを継続するに当たり米経済の状況に満足しているとの姿勢を示しており、FRBが(ドル相場の)けん引役となっている」と指摘。パウエルFRB議長はこの日に行った講演で、米経済見通しが「際立って良好」とし、低水準の失業率に伴う物価上昇に備え、段階的な利上げの継続が適切との見解を示している。
<米・経済指標>
○パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
【2018.10.03】FX市場
ドル再び上昇!FRB・タカ派的な発言を受け
前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べて小幅ドル高/円安の111円後半。
日経平均や中国株が小動きとなる中、米雇用統計の発表を控え市場はポジション調整に終始し、方向感が出なかった。
終盤にドルが6週間ぶりの高値に上昇した。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が米経済は「際立って良好」と述べ、利上げ継続の必要性を指摘したことが背景。
パウエル議長は3日、参加した会合で好調な米経済に言及。議長は前日の講演でも「際立って良好な」米経済見通しを示し、現在は異例の低失業率と物価抑制という「歴史的に見ても異例な」局面にあるとの認識を示していた。
この日発表された経済指標でも、米経済が堅調であることが示された。
米供給管理協会(ISM)の9月の非製造業総合指数(NMI)は61.6に上昇し、21年ぶりの高水準を記録。このほか、企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とムーディーズ・アナリティクスが発表した9月の全米雇用報告では民間部門雇用者数が23万人増となり、市場予想の18万5000人増を上回った。
CIBCキャピタル・マーケッツの北米外為戦略部門責任者、ビパン・ライ氏は「FRBは依然として段階的な利上げに強くコミットしている」と述べた。
<米・経済指標>
○MBA住宅ローン申請指数(前週比)
2.9% → 0.0%↓
○9月ADP雇用統計(前月比)
16.3万人 → 23.0万人↑
○9月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値)
52.9 → 53.5↓
○9月総合購買担当者景気指数(PMI、改定値)
53.4 → 53.9↑
○9月ISM非製造業景況指数(総合)
58.5 → 61.6↑
○パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
【2018.10.04】FX市場
ドル安円高!日銀が長期金利の上昇を容認する構えで円支える
前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてややドル安/円高の114円前半。
ドルは一時114.55円まで上昇し11カ月ぶり高値をつけたが、戻り売りに押された。
また、日経平均の下げ幅が拡大したことで上値の重さが意識された。
ただ、下値は米長期金利の上昇により支えられている。
ニューヨーク外為市場で、米10年債利回りが7年ぶりの水準に急伸する中、ドルが対ユーロと円で下落した。
ただ、対円では一時114円台半ばに値上がりする場面も見られた。
米債利回りは上昇は、前日発表された堅調な米経済指標や、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の米経済を巡るタカ派的な発言を受けた動き。ユーロ/ドルも前日、主要な支持線を試す展開となった。
TDセキュリティーズの為替戦略北米主任、マーク・マコーミック氏は「市場参加者は引き続き、相場の材料を見極めようとしている」と述べた。
賃金の伸びや労働市場の力強さがあらためて示されるか、5日発表の9月米雇用統計が注目される。
円は対ドルJPY=で一時11カ月ぶり安値となる114.54ドルを付けた。その後は113.79円近辺まで回復した。
日銀が長期金利の上昇を容認する構えとのニュースが円を下支えた。
シティグループのアナリストは、ドルが114.32─114.73円にある抵抗線に直面していると指摘。市場参加者がドルの一段高に対し慎重となっている可能性がある。
イタリアの財政赤字や予算案、欧州連合(EU)との関係を巡る不透明感が重しとなる中、ユーロ/ドルEUR=は一時6週間ぶり安値を付けた。
ただ、終盤の取引では、約0.35%高で推移。
<米・経済指標>
○9月チャレンジャー人員削減数(前年比)
13.7% → 70.9%↑
○前週分新規失業保険申請件数
21.4万件 → 20.7万件↓
○8月製造業新規受注(前月比)
-0.8% → 2.3%↑
【2018.10.05】FX市場
ドル軟化!9月の米雇用統計で雇用者数が下回ったことが要因
前日ニューヨーク市場午後5時時点より小安い113円後半。
日本や香港などアジアの株式市場の株安を背景とするリスク回避の円買いと、米長期金利の高止まりによるドル買いの綱引きとなった。
ドルがやや軟化した。
朝方発表された9月の米雇用統計で雇用者数の増加が予想を下回り、前年比の賃金の伸びもやや失速したことで、インフレが大きく押し上げられるとの観測が後退したことが背景。
9月の雇用統計では、非農業部門の雇用者数が13万4000人増となり、市場予想の18万5000人増を大幅に下回った。時間当たり平均賃金の伸びは前年比で2.8%と、9年超ぶりの大幅増となった前月の2.9%からやや鈍化した。
アメリプライズ・サービシズ(ミシガン州)のシニアエコノミスト、ラッセル・プライス氏は「賃金の伸びは上向いているが、市場の予想ほどではなかった」としている。
ただ市場関係者は、今回の雇用統計は米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの継続を支援するに十分なほど堅調だったと指摘。
主要6通貨に対するドル指数は、雇用統計発表前は95.770近辺で推移していたが、発表後に一時95.516まで下落。その後は95.678に戻している。
堅調な米経済指標とFRB当局者のタカ派的な発言がこのところドルの支援要因となっているほか、今週に入り米国債利回りが大きく上昇していることもドルの押し上げ要因となっている。
週明け8日はコロンバス・デーの祝日のため米債券市場は休場。ただ株式市場は取引きされる。
<米・経済指標>
○8月貿易収支
-501億ドル → -532億ドル↓
○9月非農業部門雇用者数変化(前月比)
20.1万人 → 13.4万人↓
○9月失業率
3.9% → 3.7%↓
○9月平均時給(前月比)
0.4% → 0.3%↓
○9月平均時給(前年同月比)
2.9% → 2.8%↓
○8月消費者信用残高(前月比)
166億ドル → 201億ドル↑
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【先週の主な動き】
先週は、2日間に渡りパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の声明がありました。
パウエル議長が米経済は「際立って良好」と述べ、利上げ継続の必要性を指摘したことを背景に、先週はドル高となっています。
パウエルFRB議長は講演で、米経済見通しが「際立って良好」とし、低水準の失業率に伴う物価上昇に備え、段階的な利上げの継続が適切との見解を示しています。
「EU同盟」の議員で下院予算委員長のクラウディオ・ボルギ氏はラジオインタビューで、「イタリアが自国通貨を持てば、大半の問題は解決すると本当に確信している」と述べたことを受けて、ユーロ安となっています。
このイタリアのEUを離脱するような発言で、ユーロ安を誘発しています。
これを受けてイタリア政府はユーロ圏を離脱する意向はないと表明し、金融市場の動揺を誘った先の発言は個人的な見解だと説明するなど、火消しに努めています。
イギリスのEU離脱と、EU連合に亀裂が生じ始めています。
さて、日足チャートをみると、
先週は最初ドル高で推移していましたが、それを解消するようにドルが売られる展開となっています。
ドルは一時114円を超える場面もありましたが、113円後半で取引を終えています。
114円が今後超えていくのか注目されていきます。
【来週の主な経済指標発表】
・10/10(水)
20:00 MBA住宅ローン申請指数(前週比)
21:30 9月卸売物価指数(PPI)(前月比)
21:30 9月卸売物価指数(PPI)(前年同月比)
21:30 9月卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)(前月比)
21:30 9月卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)(前年同月比)
23:00 8月卸売売上高(前月比)
23:00 8月卸売在庫(前月比)
・10/11(木)
21:30 前週分新規失業保険申請件数
21:30 9月消費者物価指数(CPI)(前月比)
21:30 9月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
21:30 9月消費者物価指数(CPIコア指数)(前月比)
21:30 9月消費者物価指数(CPIコア指数)(前年同月比)
27:00 9月月次財政収支
・10/12(金)
21:30 9月輸入物価指数(前月比)
21:30 9月輸出物価指数(前月比)
23:00 10月ミシガン大学消費者態度指数・速報値
【ドル円の平均ボラティリティ(日足)】
10/01~10/05
・・・67pips
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