【2018.09.02】先週08/27~08/31のFX値動き
- 2018/09/02
- 為替ニュース
先週は北米自由貿易協定(NAFTA)の交渉をめぐり、米国とメキシコの2カ国合意したと報道をがありました。またカナダとの交渉も再開する見通しです。
中国との貿易摩擦も問題となっています。
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さて先週一週間の動きをみていきましょう。
【2018.08.27】FX市場
ドル小安い!政治的不透明感から売られた
前週末ニューヨーク市場午後5時時点より小安い111円前半。
円は海外市場で売られた反動でやや買い戻しが強まったが、主要通貨の値動きは緩慢だった。
前週に政治的不透明感から売られた豪ドルは反発した。
ニューヨーク外為市場でドルが下落し、4週間ぶり安値を付けた。
米国とメキシコが北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の2国間協議で合意に達したとの発表を受け、リスク選好度が上昇し、安全資産としてのドル買いを巻き戻す動きとなった。
米国とメキシコは争点だった自動車の原産地規則などで合意。カナダとの協議も近く再開される見通しとなっている。
メキシコペソとカナダドルはともに対ドルで上昇し、それぞれ0.8%高、0.5%高で推移した。
ただ、ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツのカール・シャモッタ氏は「NAFTAを巡る見通しは明るさを増したようだが、不透明性はなお存在し、数日中に新たな合意が発表される確率も低い」と述べた。
終盤の取引で、主要6通貨バスケットに対するドル指数は0.4%低下の94.768。
ユーロ/ドルは一時4週間ぶりの高値となる1.1693ドルをつけた。その後は0.5%高の1.1677ドル近辺で取引された。
パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が前週ワイオミング州ジャクソンホールの経済シンポジウムで行った講演で、緩やかなペースでの金融引き締め継続を示唆したことを受け、ドルはすでに弱含んでいた。
TDセキュリティーズの為替戦略・北米主任マーク・マコーミック氏は「ジャクソンホールで注目すべき点は、現在市場に織り込まれている以上にFRBが利上げを実施することを想定していない可能性があるということだろう」と述べた。
【2018.08.28】FX市場
ドル小高い!米国とメキシコの2カ国が前日合意
前週ニューヨーク市場午後5時時点より小高い111円前半。
新規材料難のなか、海外市場の流れを引き継ぐ形で円が広範に弱含んだ。ドルは一時111.35円まで上昇した。
ドルが続落し、4週間ぶり安値を更新した。北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉を巡り、米国とメキシコの2カ国が前日合意したことを受けてリスク選好が改善、安全資産としてのドル買いが引き続き後退した。ただ、売り一巡後は下げ渋った。
主要6通貨に対するドル指数は足元0.1%安の94.717。
米国とメキシコが合意したことで、焦点はカナダが新協定で譲歩するかどうかに移行した。
ドルはカナダドルに対して0.2%安。対円では0.1%高の111.23円。
経済指標では、8月の米消費者信頼感指数が133.4と、市場予想の126.7を上回り、2000年10月以来約18年ぶりの高水準を記録。ドル相場の下支えとなった。
また中国人民銀行(中央銀行)がこの日の人民元の対ドル基準値(中間値)CNY=PBOCを1年3カ月ぶりの大幅な元高水準に設定したことも、リスク選好の全体的な改善につながったという。
ユーロ/ドルは0.2%高の1.1694ドル。
<米・経済指標>
〇6月ケース・シラー米住宅価格指数
211.94 → 213.07↑
〇6月ケース・シラー米住宅価格指数(前年同月比)
6.5% → 6.3%↓
〇8月リッチモンド連銀製造業指数
20 → 24↑
〇8月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
127.4 → 133.↑
【2018.08.29】FX市場
ドル上昇!FRB9月利上げ96%
前日ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の111円前半。
全般にドルが軟調ななか、トルコリラなど新興国通貨が売られた。
ドル/円は蚊帳の外でスイスフランの底堅さが目立った。
ドルが大半の通貨に対し上昇。米中貿易摩擦の収束はまだ遠いとの見方が、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉妥結への期待に影を落とし、安全資産としてのドル買いを後押しした。
終盤の取引で、ドル/円は0.5%高の111.67円。一時4週間ぶり高値を付ける場面もあった。
トランプ米政権による2000億ドル相当の中国製品に対する追加関税を巡っては、一般からの意見を求めるパブリックコメント期間の期日が9月5日に迫っており、発動は9月中となる見通し。
OANDAのシニア市場アナリスト、クレッグ・アーラム氏は「トランプ大統領は欧州から輸入する自動車に関税を課すと再びけん制し、2000億ドル相当の中国製品に対する関税導入の準備を整えている。
問題の収束はまだ先になるだろう」と述べた。
終盤の取引で、ドル/円は0.5%高の111.67円。一時4週間ぶり高値を付ける場面もあった。
米短期金利市場では、米連邦準備理事会(FRB)が96%の確率で9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを実施するとの見方が織り込まれた。
<米・経済指標>
〇MBA住宅ローン申請指数(前週比)
4.2% → -1.7%↓
〇4-6月期四半期実質国内総生産(GDP、改定値)(前期比年率)
4.1% → 4.2%↑
〇7月住宅販売保留指数(前月比)
0.9% → -0.7%↓
【2018.08.30】FX市場
ドル前日上昇分解消!トランプ米大統領、中国製品に追加関税意向
前日ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の111円半ば。
午前は日経平均の上げ幅が縮小したことや、弱いオーストラリアの経済指標でクロス円が下落したことなどを受けて弱含む場面があった。
ただ、そこから下げの勢いは強まらなかった。
終盤のニューヨーク外為市場ではドルが上昇した。
米国が来月に新たな対中関税を課すとの懸念が高まる中、リスク選好が後退し、株価が下落。新興国通貨が大きく下落したこともドル押し上げにつながった。
ブルームバーグは30日、トランプ米大統領が来週のパブリックコメント期間終了後、2000億ドル規模の中国製品に追加関税を発動させる意向だと報じた。ロイターはこの報道の真偽を確認していない。
この報道を受け、オフショア人民元とオーストラリアドルが対米ドルで約1週間ぶりの水準に下落した。
一方で、ドルも安全資産とされる円に対して下落。終盤は0.6%安の111.05円。
テンパスコンサルティングのシニア外為トレーダー、フアン・ペレス氏は「ドルは貿易摩擦のニュースから恩恵を受けたのは確かだが、最終的に市場が注目しているのは、米経済の堅調なファンダメンタルズだ」と述べた。
午後の取引で、ドル指数は0.2%高の94.738。
北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉はこの日、カナダと米国の3日目の協議が行われた。
両国は週内合意に向けて話し合いを続けており、これまでの進展について楽観的な見方を示している。
<米・経済指標>
〇7月個人消費支出(PCE)(前月比)
0.4% → 0.4%→
〇7月個人所得(前月比)
0.4% → 0.3%↓
〇7月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前月比)
0.1% → 0.2%↑
〇前週分新規失業保険申請件数
21.0万件 → 21.3万件↑
【2018.08.31】FX市場
ドルやや反発!米国とカナダの2国間協議合意ならず
前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてややドル安/円高の110円後半。
ドル/円では膠着感が広がる中、前日のアルゼンチンペソの急落に加えて、アジア時間ではインドルピーやインドネシアルピアなどの新興国通貨の弱さが目立った。
ドルは続伸。
北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉を巡る米国とカナダの2国間協議が31日、合意のないまま終了したとの報道を受け、安全資産としてのドルが買われた。
ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は、米国とカナダの協議を来週9月5日に再開すると明らかにした。貿易摩擦が続く中、ドルは約0.6%上昇して8月を終える見込み。過去5カ月のうち4カ月で上昇し、この間の約9%上昇した。
ユーロは0.6%安の1.1601ドル。自動車関税を廃止するとのEU提案について「十分ではない」としたトランプ氏の発言を受けた。新興国通貨も下落。
北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉を巡る米国とカナダの2国間協議が合意を持ち越したと伝わり、期間が長めの国債利回りが上昇した。
<米・経済指標>
〇8月シカゴ購買部協会景気指数
65.5 → 63.6↓
〇8月ミシガン大学消費者態度指数・確報値
95.3 → 96.2↑
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【先週の主な動き】
先週はまだ夏休みモードによる薄商い中、北米自由貿易協定(NAFTA)の交渉を巡り、カナダ、メキシコが2国間協議をしています。
メキシコは、ほぼ2カ国間協議に合意しましたが、カナダは合意に至らず次回持越しとなりました。
米中貿易摩擦について、トランプ米大統領が中国製品に対して2000億ドルの追加関税をすると、強気の構えは変わっていません。
かつて日本も日米貿易摩擦問題がありました。
なんでもお金で解決しようとする日本の対応に対して、米国だけなく諸外国からも敬遠されていた時代もあったのです。
当時日本は、国際社会における日本人の打算的・利己的な態度を皮肉った言葉で「エコノミック・アニマル」と呼ばれていました。
日本が高度経済成長に陰りが出てバブルがはじけてから、日米の貿易摩擦は自然消滅していました。
日本が米国と同じ道をたどったように、中国はまさに日本と同じ道をたどっているように思えてなりません。
さて、日足チャートをみると、
薄商い中、大きく上昇し大きく下落する展開となっています。200日移動平均線でとどまっています。しかし、高値をまだ超えておらず、このまま上昇していくかは見定めが必要となります。
下値の更新もなく、持ち合い状態となっています。
まず高値を更新していくかがカギとなるでしょう。
【来週の主な経済指標発表】
・9/4(火)
2:45 8月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
23:00 7月建設支出(前月比)
23:00 8月ISM製造業景況指数
・9/5(水)
20:00 MBA住宅ローン申請指数(前週比)
21:30 7月貿易収支
・9/6(木)
20:30 8月チャレンジャー人員削減数(前年比)
21:15 8月ADP雇用統計(前月比)
21:30 4-6月期四半期非農業部門労働生産性・改定値(前期比)
21:30 前週分新規失業保険申請件数
22:45 8月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値)
22:45 8月総合購買担当者景気指数(PMI、改定値)
23:00 8月ISM非製造業景況指数
・9/7(金)
21:30 8月非農業部門雇用者数変化(前月比)
21:30 8月失業率
21:30 8月平均時給(前月比)
21:30 8月平均時給(前年同月比)
【ドル円の平均ボラティリティ(日足)】
08/27~08/31
・・・55pips
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