【2018.08.12】先週08/06~08/10のFX値動き
- 2018/08/12
- 為替ニュース
先週は9日ワシントンで開催される日米通商協議に関心が集まっています。
英国がEU離脱の条件が合意しなまま、離脱の可能性があると報道されています。
日中の貿易摩擦問題がさらに激化していきます。
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さて先週一週間の動きをみていきましょう。
【2018.08.06】FX市場
ドルやや上昇!通商を巡る懸念の高まりを背景に
前週ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の111円前半。
週明けの主要通貨は全般小動きだった。
ニューヨーク外為市場では、英国が条件で合意できないまま欧州連合(EU)から離脱する可能性があるとの懸念から英ポンドが売られ、対ドルで11週間ぶりの安値を付けた。
一方、米ドルは通商を巡る懸念の高まりを背景に上昇した。
ドルは通商戦争を巡る応酬が押し上げ要因となり、主要6通貨に対するドル指数は0.24%上昇の95.367と、7月19日に付けた約1年ぶり高水準の95.652に迫った。
市場では10日発表の7月の米消費者物価指数(CPI)が注目されている。
【2018.08.07】FX市場
ドル小安!日米通商協議を控えていることも動きづらい要因
前日ニューヨーク市場午後5時時点より小安い111円前半。
目立った材料がなく、動意に乏しい時間帯が続いた。日米通商協議(FFR)を控えていることも動きづらい要因となっている。
ニューヨーク外為市場では、中国人民元相場が安定化したことを背景にドルが対ユーロで下落した。
中国人民銀行(中央銀行)は前週3日、人民元相場の安定化に向け、市中銀行に義務付ける為替フォワード取引の準備金要件を6日から20%に引き上げる方針を発表。
これを受け、6月中旬以降約7%下落していた人民元は3日の取引で1ドル=6.9122元から6.8284元に上昇した。
通商を巡る懸念からこのところユーロは人民元に連動して動く傾向が出ており、人民元相場は安定化していくとの観測からユーロが上昇した。
TD証券(トロント)の北米外為戦略部門責任者、マーク・マコーミック氏は、人民元の対ドル相場が特にユーロなど他の通貨の動意となっていると指摘。
「中国当局は意図的に人民元相場を引き下げようとしているのか、それとも人民元が自ずと下落するのを容認しているのか見極めようとする動きが出ていた。
中国が人民元の対ドル相場のボラティリティーの縮小に努めているとみられることがやや明白になり、このことでユーロの下値が支えられている」と述べた。
主要6通貨に対するドル指数は0.10%下落の95.264。7月19日には95.652と、2017年7月以来の水準に上昇していた。
ユーロ/ドルは0.24%高の1.1581ドル。市場関係者は1.15ドル近辺でテクニカルな支持が見られたとしている。
今週の注目は10日発表の7月の米消費者物価指数(CPI)。 ロイター調査ではコアCPIが0.2%上昇すると予想されている。
<米・経済指標>
○6月消費者信用残高(前月比)
246億ドル → 102億ドル↓
【2018.08.08】FX市場
ドル安!中国商務省が米国輸入品に追加関税
前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル安/円高の110円後半。
午前の取引では実需の買いで強含んだが、午後に入って日経平均が失速すると連れ安となった。日米通商協議の初回会合を明日に控えて、様子見ムードが広がっている。
ニューヨーク外為市場では英ポンドが約1年ぶりの安値を付けた。
英国が条件で合意できないまま欧州連合(EU)から離脱する懸念が高まっていることが背景。ドル指数は中国が対米報復関税措置を発表したことを受け、当初の上げから反転し小幅安となった。
主要6通貨に対するドル指数は一時95.417と、約1年ぶりの高値に迫っていたが、その後は0.16%安の95.058とな
った。
中国商務省はこの日、米国からの輸入品160億ドル、333品目に25%の追加関税を課すと発表。
対象には燃料、鉄鋼製品、自動車、医療機器などが含まれ、23日に発動する。
米通商代表部(USTR)は前日、23日付で中国からの輸入品160億ドル、279品目に25%の追加関税を課すと発表しており、中国の措置はこれに対する対抗措置となる。
円はやや上昇。日銀が8日に公表した7月30、31日の金融政策決定会合の「主な意見」で、物価2%目標に向けた足取りが鈍い中、
金融緩和の長期化が避けられず、国債市場の機能低下など副作用に配慮すべきとの意見が目立ったほか、
長期金利の変動について「プラスマイナス0.25%程度」を許容することが適切との指摘もあったことが背景。
今週の注目は10日発表の7月の米消費者物価指数(CPI)。
<米・経済指標>
○MBA住宅ローン申請指数(前週比)
-2.6% → -3.0%↓
【2018.08.09】FX市場
ドルやや上昇!米経済が引き続きドルを下支え
前日ニューヨーク市場午後5時時点より小高い111円前半。
午前の取引では、日米通商協議を控えた海外投機筋のドル売り/円買いでドルは約2週間ぶり安値をつけた。
しかし、午後に入って中国株が上げ幅を拡大したことをきっかけにドルは若干買い戻され、一時111円台に乗せた。
薄商いの中、ドルがほとんどの主要通貨に対し上昇した。貿易摩擦や堅調な米経済が引き続きドルを下支えするとみられている。
英ポンドは続落し、1ポンド=1.2879ドル。英国が欧州連合(EU)と合意できないまま離脱するとの見方が市場で強まっている。
ドル指数は0.4%高の95.454。先月19日には年初来高値の95.652を付けたが、それ以降は95.5の水準を大きく超えていない。
米中貿易戦争や英EU離脱の先行きなど地政学的な緊張を巡る懸念から、円は対ドルで上昇した。
終盤のニューヨーク外為市場では薄商いの中、ドルがほとんどの主要通貨に対し上昇した。
貿易摩擦や堅調な米経済が引き続きドルを下支えするとみられている。
アナリストによると、貿易戦争のシナリオの下でドルは新興国通貨に対して優位な状況にあり、関税により米貿易赤字が縮小する可能性があるという。
<米・経済指標>
○7月卸売物価指数(PPI)(前月比)
0.3% → 0.0%↓
○7月卸売物価指数(PPI)(前年同月比)
3.4% → 3.3%↓
○7月卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)(前月比)
0.3% → 0.1%↓
○7月卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)(前年同月比)
2.8% → 2.7%↓
○前週分新規失業保険申請件数
21.8万件 → 21.3万件↓
○6月卸売売上高(前月比)
2.5% → -0.1%↓
○6月卸売在庫(前月比)
0.6% → 0.1%↓
【2018.08.10】FX市場
ドル安!7月26日以来の安値
前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル安/円高の110円後半。
投機筋による仕掛け売りを受け、ユーロは久々に1.15ドルを割り込んで下げが加速した。
ユーロ/ドルでのドルの強さはドル/円にも波及し、ドルは111円付近まで反発した。
しかし、夕刻に入ると、円買いが広がり、ドル/円は午後5時までに一時110.61円まで下落し、7月26日以来の安値をつけた。
ユーロの仕掛け売りに加えて、日経平均の下落や新興国通貨安・資源国通貨安が重なり、円が逃避先通貨となった。
ユーロが対ドルで約1年ぶりの安値を付けた。トルコリラの急落を受けリスク回避の動きが広がるなか、欧州の
銀行のトルコへのエクスポージャーを巡る懸念が意識されたことが背景。
リラは米国との関係悪化やトルコのエルドアン大統領の金融政策への影響力などが懸念材料となり急落。英フ
ィナンシャルタイムズ(FT)紙が、リラ急落を受け欧州中央銀行(ECB)がスペイン、イタリア、フランスの銀行のトルコに対するエクスポージャーに懸念を示していると報じたことを受け、売りはユーロにも波及した。
こうしたなか米政府は朝方、トランプ大統領が通商拡大法232条に基づき、トルコから輸入するアルミニウムと鉄鋼に掛ける関税率をそれぞれ20%と50%に引き上げることを承認したと表明。これを受けリラとユーロはともに下げ足を速めた。
<米・経済指標>
○7月消費者物価指数(CPI)(前月比)
0.1% → 0.2%↑
○7月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
2.9% → 2.9%→
○7月消費者物価指数(CPIコア指数)(前月比)
0.2% → 0.2%→
○7月消費者物価指数(CPIコア指数)(前年同月比)
2.3% → 2.4%↑
○7月月次財政収支
-749億ドル → -769億ドル↓
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【先週の主な動き】
先週は、依然中国との貿易摩擦問題が続いています。
米通商代表部は中国からの輸入品160億ドル、279品目に25%の追加関税を課すと発表しており、その対抗処置として中国商務省は、米国からの輸入品160億ドル、333品目に25%の追加関税を課すと発表し、米中の貿易摩擦問題の火は消えそうもありません。
英国が条件で合意できないままEUから離脱する可能性があるとの懸念から、英ポンドが売られています。
ユーロ/ドルも、安値を更新しています。
イタリアがEU規律を超えて財政支出を増大させるのではないかとの懸念に加え、ドイツの6月の鉱工業受注指数が前月比マイナス4.0%となり、2017年1月以来の大幅な低下となったことがユーロの重しとなっています。
9日ワシントンで開催される日米通商協議初会合に関心が集まっています。
さて、日足チャートをみると、
先々週に続き、ドル安は継続しています。
ここにきて、安値の更新が停滞し始めています。110円中盤辺りが下支えしている展開となっている。
ここで安値更新があるのか、反発して上昇に転じていくのか見極めとなります。
【来週の主な経済指標発表】
・8/14(火)
21:30 アメリカ 7月輸入物価指数(前月比)
21:30 アメリカ 7月輸出物価指数(前月比)
・8/15(水)
20:00 MBA住宅ローン申請指数(前週比)
21:30 7月小売売上高(前月比)
21:30 7月小売売上高(除自動車)(前月比)
21:30 8月ニューヨーク連銀製造業景気指数
21:30 4-6月期四半期非農業部門労働生産性・速報値(前期比)
21:30 4-6月期四半期単位労働コスト・速報値(前期比年率)
22:15 7月鉱工業生産(前月比)
22:15 7月設備稼働率
23:00 8月NAHB住宅市場指数
29:00 6月対米証券投資(短期債除く)
・8/16(木)
21:30 7月住宅着工件数(年率換算件数)
21:30 7月住宅着工件数(前月比)
21:30 7月建設許可件数(年率換算件数)
21:30 7月建設許可件数(前月比)
21:30 8月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
21:30 前週分新規失業保険申請件数
・8/17(金)
3:00 7月景気先行指標総合指数(前月比)
23:00 8月ミシガン大学消費者態度指数・速報値
【ドル円の平均ボラティリティ(日足)】
08/06~08/10
・・・52pips
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