【2018.04.15】先週04/09~04/13のFX値動き

先週は引き続き米中貿易摩擦における話題となっています。
トランプ米大統領は中国の対抗処置として、1000億ドルの追加関税を課すように指示したことを受けて、ダウ先物は急落しています。
それにより為替に影響をきたしています。




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さて先週一週間の動きをみていきましょう。

【2018.04.09】FX市場

ドル主要通貨で下落!米中貿易摩擦を巡る懸念から

前週ニューヨーク市場午後5時時点に比べてややドル高/円安の107円前半。
底堅さと上値の重さが共存し、朝方から方向感なく推移した。

ニューヨーク外為市場では、米中貿易摩擦を巡る懸念がくすぶる中、ドルが主要通貨バスケットに対し下落。一方、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁のコメントを追い風にユーロは上昇した。

主要6通貨に対するドル指数は0.3%低下の89.842。一時3月28日以来の安値となる89.818をつける場面もあった。

ジェフェリーズの為替マネジング・ディレクター、ブラッド・ベクテル氏は、この日のドル下落について「貿易摩擦が一因」と指摘した。

また、ブルームバーグは同日、中国が米国との貿易摩擦における対応措置として、人民元の段階的な切り下げを検討していると報道。
これを受け、元は対ドルでの上げを縮小した。ベクテル氏は同報道によって為替相場に漂う不透明感が一段と高まったほか、新興国通貨にも影響が及んだと指摘した。

こうしたなかユーロ/ドルは0.32%上昇。ドラギ総裁は同日公表の年報で、今年に入ってからの株式市場のボラティリティーはユーロ圏の金融情勢に著しい影響を及ぼしていないとの見解を示し、ECB当局者が最近の市場の動乱に平静を保っていることを示唆した。

【2018.04.10】FX市場

ややドル高!中国が一部の輸入関税引き下げ検討で

前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてややドル高/円安の107円前半。底堅さと上値の重さが共存し、朝方から方向感なく推移した。

ドルが対円で上昇し、4営業日ぶり高値を更新。
中国の習近平国家主席が年内に一部製品の輸入関税を引き下げる方針を表明したことを受け、米中貿易摩擦を巡る懸念が後退し、安全資産とされる円の投資妙味が薄まった。

習主席はボアオ・アジアフォーラムで演説し、自動車を含む一部製品の輸入関税を年内に引き下げる方針を示したほか、中国経済の開放をさらに進めると表明した。

コモンウエルス・フォーリン・エクスチェンジの首席市場ストラテジスト、オマー・エシナー氏は「習首席の演説は差し迫っていた貿易戦争を巡る懸念緩和に寄与し、この日の動きを主導した」と語った。

ユーロ/ドルは0.28%上昇。
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁がロイターのインタビューに対し、債券買い入れ策は年内に終了し、主要政策金利のリファイナンス金利は2回目の金利変更時に引き上げられる可能性があるとの見方を示したことが材料視された。

ただ、ECB報道官がその後、ノボトニー氏が示した金利の道筋はECB理事会の見解を反映するものではないとのコメントを出したことを受け、ユーロは上げ幅を縮小した。

米国による対ロシア制裁措置が引き続き材料視され、ルーブルは続落。ドルはロシアルーブルに対し3.56%上昇し、2016年12月以来の高値をつけた。

ポンドは対ドルで2週間ぶり高値を更新。イングランド銀行(英中銀)のマカファーティー金融政策委員が、追加利上げを遅らせるべきではないとの見解を示したことを受け、ドル売りポンド買いが強まった。

<米・経済指標>
〇(米) 3月生産者物価指数 (前月比)
+0.2% → +0.3%↑
〇(米) 3月生産者物価指数 (コア:前月比)
+0.2% → +0.3%↑
〇(米) 3月生産者物価指数 (前年比)
+2.8% → +3.0%↑
〇(米) 3月生産者物価指数 (コア:前年比)
+2.5% → +2.7%↑
〇(米) 2月卸売売上高 (前月比)
-1.1% → +1.0%↑

【2018.04.11】FX市場

ドル下落!シリアでの化学兵器使用疑惑で

前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてややドル安/円高の107円付近。
午前の取引で106円台に下落する場面があったものの、おおむね107円前半を中心に方向感なく推移した。
シリア情勢の先行きに気を揉む時間帯が続いている。夕刻に入ると、ドル/円はやや上値が重くなっている。

ニューヨーク外為市場ではドルが対円で下落した。
米中貿易摩擦を巡る懸念は後退したものの、化学兵器使用の疑いが出ているシリアに対する西側諸国の軍事行動を巡る先行き不透明性が高まっていることでリスク回避の動きが強まり、円に安全買いが入った。

ドル/円は一時106.65円まで下落。終盤の取引では0.38%安の106.78円となっている。

トランプ米大統領はこの日、シリアでの化学兵器使用疑惑を巡りアサド政権を支持するロシアを批判した上で、「ロシアはシリアに向け飛来する全てのミサイルを撃墜するとしているが、ミサイルは飛んでくるので備えた方が良い。
立派で新しくて高性能なミサイルだ」とツイッターに投稿。これを受けリスク回避の動きが強まり、世界的に株価が下落した。

シリコンバレー銀行(カリフォルニア州サンタクララ)のシニア外為トレーダー、ミン・トラン氏は「リスクオフ的な相場展開となる中、円に安全買いが入っている」としている。

<米・経済指標>
〇(米) 3月消費者物価指数 (前月比)
+0.2% → -0.1%↓
〇(米) 3月消費者物価指数 (コア:前月比)
+0.2% → +0.2%→
〇(米) 3月消費者物価指数 (前年比)
+2.2% → +2.4%↑
〇(米) 3月消費者物価指数 (コア:前年比)
+1.8% → +2.1%↑
〇(米) FOMC議事録(3月20・21日分)

【2018.04.12】FX市場

ドル高!FOMC議事録:金融引き締めは現在は自動操縦モード

前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてややドル高/円安の106円後半。
米国によるシリア空爆のリスクが意識される中、様子見ムードが市場を支配した。

米連邦準備理事会(FRB)が公表した、3月20─21日の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨によると、メンバー全員が向こう数カ月間に国内景気が底堅さを増し、インフレ率も上昇するとみていたことが分かった。

予想よりややタカ派的だったが、特に意外性はなかった。
連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めは現在は自動操縦モードに入っている。経済指標の良し悪しにかかわらず、FRBは引き締め軌道から外れない。
グリーンスパン元FRB議長以前のFRBはこうした対応をしてきた。こうしたことが懸念材料となる可能性はある。

経済指標が著しく悪化しない限り、FRBはインフレに対して後手に回ることがないよう、向こう数年間にわたり年に数回利上げを実施していくとみられる。

<米・経済指標>
〇(米) 新規失業保険申請件数
24.2万件 → 23.3万件↓
〇(米) 3月輸入物価指数 (前月比)
+0.4% → 0.0%↓

【2018.04.13】FX市場

ややドル高!4月の米ミシガン大消費者信頼感指数大幅な下げ

前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の107円後半。
ドルは朝方の安値107.20円をつけた後、日経平均の上げに歩調を合わせる形で107.58円まで上昇した。

前日のトランプ米大統領によるツイッターでシリア情勢が急展開するリスクが後退し、安心感を誘った。夕刻に入っても、緩やかに上値を伸ばしている。

終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが対主要通貨バスケットで小動きだった。西側諸国がシリアで軍事行動に踏み切る可能性を見極めたいとの声が聞かれた。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨戦略世界責任者、マーク・チャンドラー氏は、世界が貿易戦争に向かい、シリアで衝突リスクが高まるというのが大方の見方だったが、「現時点では見通しにくくなっている」と話した。

米主導の攻撃が差し迫っていることを明確に示す兆候は確認されていない。

4月の米ミシガン大消費者信頼感指数(速報値)は97.8と、前月から3.6ポイント低下し、2016年10月以来の大幅な下げを記録した。
市場予想の100.5も下回り、1月以来の低水準となった。

この1週間は米中の貿易摩擦の激化や米国主導のシリアミサイル攻撃の可能性といった材料が市場を動かしたが、安全資産とされる通貨の下落は投資家懸念が和らいだことをうかがわせた。

<米・経済指標>
〇(米) 4月ミシガン大消費者信頼感指数・速報
101.4 → 97.8↓




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【先週の主な動き】

先週は、米中貿易摩擦がいくらか和らいだところで、シリアでの化学兵器使用疑惑により、トランプ米大統領は、ミサイルを撃墜するとツイッターで投稿したことを受けて、また地政学的リスクが高まっています。

トランプ米大統領は9日「48時間以内に重大な決断をする」と発言。
ミサイルはいつ飛んでくるとは明確ではなく、「すぐかも知れない」「すぐではないかも知れない」といった状況で、トランプ米大統領のけん制なのかも知れません。

12日未明、連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨によると、数カ月間に国内景気が底堅さを増し、インフレ率も上昇するとみていたことが分かりました。

「連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めは現在は自動操縦モードに入っている。経済指標の良し悪しにかかわらず、FRBは引き締め軌道から外れない。」としています。

この時だからこそ、経済に悪い印象を与えないようにしているようにも思えます。

さて、日足チャートをみると、

107円を超えて地政学的リスクで、なかなか107円前半の壁を越えることができないようです。

これがしばらく続くかは不透明ですが、安値の切り上げをしているので、いつかは超えていくと思われます。

200日移動平均線の下に位置しているので、売り相場の期間に間違いはありません。

この期間は急激な下落に注意しましょう。

【来週の主な経済指標発表】

・4/16
21:30 (米) 3月小売売上高 (前月比)
21:30 (米) 3月小売売上高 (前月比:除自動車)
21:30 (米) 4月NY連銀製造業景況指数
23:00 (米) 2月企業在庫 (前月比)
23:00 (米) 4月NAHB住宅市場指数
29:00 (米) 2月対米証券投資
・4/17
21:30 (米) 3月住宅着工件数
21:30 (米) 3月建設許可件数
22:15 (米) 3月鉱工業生産 (前月比)
22:15 (米) 3月設備稼働率
・4/18
27:00 (米) 米地区連銀経済報告(ベージュブック)※公表内容は『外為情報ナビ』よりご覧ください
・4/19
21:30 (米) 新規失業保険申請件数
21:30 (米) 4月フィラデルフィア連銀製造業指数

【ドル円の平均ボラティリティ(日足)】

04/09~04/13

・・・58pips




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