【2018.03.25】先週03/19~03/23のFX値動き
- 2018/03/25
- 為替ニュース
先週は、トランプ米大統領が中国に対して貿易制裁を命ずる文書に署名したことを、米メディアは伝えています。米中の貿易戦争になりかねない展開となりつつあります。
また日本では、森友学園問題も取りざたされ、野党の追究が増しつつあり、国会は大荒れの雰囲気です。
米国の中央銀行にあたる連邦準備制度理事会(FRB)が追加利上げをするのか注目が集まっています。
sponserd link
さて先週一週間の動きをみていきましょう。
【2018.03.19】FX市場
ややドル高!「森友学園」問題で円高気味
前週ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル安/円高の105円後半。
トランプ米大統領の求心力や政権の安定性に対する不安に加え 、学校法人「森友学園」への国有地売却に関する参院予算委員会での安倍首相の発言などを巡りリスク回避ムードが広がる中、円高気味の展開となった。
欧州中央銀行(ECB)内の討議の焦点が債券買い入れプログラムの縮小から金利の道筋に移っているとの関係筋の話に基づくロイターの報道を受け、ECBが予想より早い時期に利上げに踏み切る可能性があるとの見方が再び台頭したことが背景。
【2018.03.20】FX市場
ドル高!実需のクロス円情報により底上げ
前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の106円前半。
実需のドル買い/円売りや、ユーロ/円や英ポンド/円などのクロス円の上昇によりドル/円相場が底上げされる格好となった。
米・フェイスブックは、5000万人以上の個人情報流出との報道を受けて、米国株は大幅安。
【2018.03.21】FX市場
ドル大幅下落!政策金利が0.25%引き上げられても
東京休場(春分の日)
ドルが大幅下落。主要6通貨に対するドル指数は約2カ月ぶりの大幅な値下がりとなった。
米連邦公開市場委員会(FOMC)後に発表された当局者見通しで、年内の予想利上げ回数が3回に据え置かれたことで、年4回を見込んでいた向きがドル売りを出したという。
FOMCでは予想通り政策金利が0.25%引き上げられた。
シリコンバレーバンク(カリフォルニア)のシニア為替トレーダーは「経済見通しは実際に強まったにもかかわらず、予想利上げ回数は据え置かれたことがドルへの失望売りにつながった」と述べた。
同時に発表した今年の利上げ回数の予想によると、年内あと2回引き上げる見通しで、昨年12月時点の利上げペースを維持した。
利上げは景気の過熱を抑えるのが狙いだ。誘導目標は「年1・25~1・5%」から「年1・5~1・75%」になる。FF金利は銀行間での資金の貸し借りに使う短期金利の指標で、住宅ローンや企業の借入金など多くの金利に影響を与える。
米連邦公開市場委員会(FOMC)は20、21両日の定例会合で、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を1.5-1.75%のレンジに引き上げることを決定した。
経済見通しの改善を理由に、2019-20年の予想金利軌道の傾斜を強めた。ただ、今年の利上げに関しては合計3回との予測を維持した。今回はパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の下で初会合となった。
声明は「経済見通しはこの数カ月に力強さを増した」と指摘。「金融政策スタンスのさらなる漸進的な調整」を予想する文言を維持した。
<米・経済指標>
〇(米) 10-12月期経常収支
-1006億USD → -1282億USD↓
〇(米) 2月中古住宅販売件数
538万件 → 554万件↑
〇(米) 2月中古住宅販売件数 (前月比)
-3.2% → +3.0%↑
〇(米) FOMC政策金利発表
1.25-1.50% → 1.50-1.75%↑
【2018.03.22】FX市場
ドル下落!FOMC後にドルが売られる
前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル安/円高の105円後半。
米連邦公開市場委員会(FOMC)後にドルが売られた流れを引き継ぎ、東京市場も上値の重い展開が続いた。
円高が進行し、対ドルで一時105.23円と3月2日以来の高値をつけた。
その後も105円台前半で推移。貿易摩擦への不安が広がり米国株が急落するなか、リスク回避の円買いが入る展開となった。
<米・経済指標>
〇(米) 新規失業保険申請件数
22.6万件 → 22.9万件↑
〇(米) 1月住宅価格指数 (前月比)
+0.3% → +0.8%↑
【2018.03.23】FX市場
ドル大幅値下げ!心理的節目の105円を割り込んだことを受けて
前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル安/円高の105円前半。
心理的節目の105円を割り込んだことで市場参加者の目線が下方向を向いた。売り買いが一巡した後は様子見が強まったものの、海外時間の一段の下落が警戒されている。
貿易を巡る緊張の高まりで世界的な経済成長が阻害されるとの懸念から、ドルが主要通貨に対し約1カ月ぶりの低水準近辺で推移した。主要6通貨に対するドル指数は0.48%安の89.427。週初からは0.9%低下している。
トランプ米大統領は前日、知的財産権侵害を理由に中国製品に関税をかける案を発表。中国商務省はこれに対し、米中間の通商関係が「危険な状態」に達するのを回避するよう米国に訴えながらも、米国の一国主義や保護主義に断固として反対する姿勢を表明した。
安全通貨とみなされる円は対ドルで一時1年4カ月ぶりの高値に上昇。終盤の取引でドル/円は0.34%安の104.9円となっている。ドルは同じく安全通貨と見なされるスイスフランに対しては0.26%安となっている。
<米・経済指標>
〇(米) 2月耐久財受注 (前月比)
-3.6% → +3.1%↑
〇(米) 2月耐久財受注 (前月比:除輸送用機器)
-0.3% → +1.2%↑
〇(米) 2月新築住宅販売件数
59.3万件 → 61.8万件↓
〇(米) 2月新築住宅販売件数 (前月比)
-7.8% → -0.6%↑
sponserd link
【先週の主な動き】
先週は米連邦公開市場委員会(FOMC)の金利政策発表があり、金利誘導目標を1.5-1.75%のレンジに引き上げることを決定しましたが、その後ドル安はさらに進行しています。
年内の予想利上げ回数が3回に据え置かれたことで、金利が上昇しても下落は止まらない展開となっています。年内の利上げペースを加速は示唆しない結果となりました。
その結果心理的節目の105円下回り、104円後半で終えています。
またトランプ米大統領が中国に対して、知的財産権侵害を理由に中国製品に関税をかける案を発表しました。これを受けて中国は米中間の通商関係が「危険な状態」に達するのを回避するように米国に訴えています。
これで米中貿易戦争になりかねない事態となり、それに加えてフェイスブックは、データ分析企業の個人情報漏洩を巡って、米国株は大幅安となっています。
日本では「森友学園」の決裁文書で14件の書き換えがあったとの報道もあり、海外ともに国内でも大混乱となっています。
さて、日足チャートをみると、
ドルの下落が止まらい展開となり、心理的節目である105円を割り込んでいます。
FOMCの利上げペースを加速させない見方で、利上げしてもドルは下がり続けています。
フィボナッチの105円前半のラインを割り込んだことで、このラインが今後レジスタンスとして機能していくのかが注目するポイントになります。
一時的に下げて下がると見せかけて、上昇に転じる場合もあるので、注意するポイントでもあります。
ここでさらに下落が続くと、100円の壁も見えてきますが、さすがにここまで下げてはこないと思っています。
【来週の主な経済指標発表】
・3/27
22:00 (米) 1月S&P/ケースシラー住宅価格指数 (前年比)
23:00 (米) 3月リッチモンド連銀製造業指数
23:00 (米) 3月消費者信頼感指数
・3/28
21:30 (米) 2月卸売在庫 (前月比)
21:30 (米) 10-12月期GDP・確報 (前期比年率)
21:30 (米) 10-12月期個人消費・確報 (前期比年率)
21:30 (米) 10-12月期GDPデフレーター・確報 (前期比年率)
21:30 (米) 10-12月期コアPCEデフレーター・確報 (前期比年率)
23:00 (米) 2月中古住宅販売保留件数指数
・3/29
21:30 (米) 新規失業保険申請件数
21:30 (米) 2月コアPCEデフレーター (前月比)
21:30 (米) 2月コアPCEデフレーター (前年比)
21:30 (米) 2月個人所得 (前月比)
21:30 (米) 2月個人消費支出 (前月比)
22:45 (米) 3月シカゴ購買部協会景気指数
23:00 (米) 3月ミシガン大消費者信頼感指数・確報
【ドル円の平均ボラティリティ(日足)】
03/19~03/23
・・・73pips
sponserd link