【2018.01.28】先週01/22~01/26のFX値動き
- 2018/01/28
- 為替ニュース
前週に引き続き米政府機関の一部閉鎖と、再開に向けたつなぎ予算が話題となっています。
25日欧州中央銀行(ECB)知事会に注目が集まっています。今後ユーロ高についてどう対応していくのか注目されます。
先週はスイスで開かれている政界経済フォーラム年次総会がが開かれ、各国の主要人たちが意見を交わしています。
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さて先週一週間の動きをみていきましょう。
【2018.01.22】FX市場
ドルやや戻し!米つなぎ予算材料の取引で限定的
前日ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の110円後半。
朝方はポジション調整のドル買い戻しで上昇したが、米連邦政府機関の一部閉鎖が意識され、上値追い機運も盛り上がらなかった。
ドルは110.82円付近。
米連邦政府機関の一部閉鎖と、再開に向けたつなぎ予算案の審議の動向が話題となっているが、これらを材料にした取引は限定的との見方が出ている。
「今回つなぎ予算が通ったとしても、またこじれるのはみえている。多少はリスクオフ的な動きになるだろうが、これが市場参加者の投資行動を大きく変えるほどの『台風の目』になるとは思えない」(国内金融機関)との声が出ていた。
この日は2月8日までの予算を手当てするつなぎ予算案を巡り、民主党のシューマー上院院内総務と共和党のマコネル上院院内総務が合意したが、軟調地合いのドルを持続的に浮揚させる要因にはならなかった。
市場はECBの今後の金融政策動向の手掛かりを得ようと、今週の理事会に注目。ただ関係筋は、経済およびユーロ相場の動向を見極めるためにもっと多くの時間が必要なことから、ECBは債券買い入れ継続の確約を維持するとの見方を示している。
終盤の取引でユーロ/ドルは0.3%高の1.2257ドル。
市場はまた、22─23日の日銀金融政策決定会合にも注目している。コモンウェルス・フォーリンエクスチェンジ(ワシントン)の首席市場アナリスト、オマー・エシナー氏は「両中銀は現状維持を表明する公算が非常に大きいが、その場合はドルが若干上向く可能性がある」としている。
主要6通貨に対するドル指数は0.2%安の90.388と、3年ぶりの低水準近辺となっている。
【2018.01.23】FX市場
ドル軟調!ユーロが急伸したことが背景
前日ニューヨーク市場午後5時時点から強含みの111円付近。
ドルは日銀金融政策決定会合を挟んで一時110.55円まで下落したが、会合の内容が消化されるにつれ、緩やかに反発した。投機筋主導の売買で、本邦勢の参加は限定的だった。
ドルの軟調な地合いが継続し、主要6通貨に対するドル指数は3年ぶり安値をつけた。1月のユーロ圏消費者信頼感指数が約17年ぶりの高水準となったことを受け、ユーロが急伸したことが背景にある。
ドル/円は約0.5%安の110.31円と、前週17日以来の安値をつけた。日銀が23日までに開いた金融政策決定会合で現行政策の維持を決定したことを受け、ドルは一時上昇していたものの、上げを維持することはできなかった。
日銀の黒田総裁が会見で、金融政策の早期正常化に否定的な発言をしたことで、投機筋に円売りのインセンティブを与えたもようだ。
黒田総裁は、引き続き金融緩和を粘り強く続けていくことが必要としたうえで、2%の物価目標にはほど遠く、出口などの対応検討のタイミングには至っていないとした。
さらに、「予想物価上昇率が上がったから直ちに金利を上げる必要があるとは全く考えていない」とし、「どのような状況でも日々のオペが先行きの政策スタンスを示すことはない」と強調した。
これによって、国債買いオペ減額をきっかけに一部の海外投機筋を中心に盛り上がった金融政策の早期正常化期待と円高予想は後退し、円の売り戻しにつながった。
<米・経済指標>
〇(米) 1月リッチモンド連銀製造業指数
20 → 14↓
【2018.01.24】FX市場
ドル大幅下落!米・ムニューシン米財務長官の発言を受けて
前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル安/円高の109円後半。
前日からのドル売りの流れが継続し、節目の110円を割り込んだ。日銀会合を通過し、目先の関心は欧州中央銀行(ECB)理事会に向かっている。
ドルが主要通貨に対して大幅に下落し、対円で一時108円台後半に値下がりしたほか、主要通貨バスケットに対して3年ぶりの安値を更新した。ムニューシン米財務長官がドル安を歓迎する姿勢を示したことなどが材料となった。
ムニューシン長官は、スイスのダボスで開かれている世界経済フォーラムでの記者会見で「明らかに弱いドルはわれわれにとって良い。貿易や各種機会に関わるからだ」と語った。
ムニューシン長官の発言を受けドル売りが加速した。市場では、通貨安が米経済の長期的な下支えになり得るのか疑問、との声も聞かれる。
トランプ大統領が前日、太陽光パネルと家庭用大型洗濯機についてセーフガード(緊急輸入制限)の発動を命じる文書に署名したことも、ドル安要因となった。「こうした貿易摩擦が起きるたびに、通貨へのマイナス心理が強まる」(シリコンバレー銀のミン・トラン氏)という。
<米・経済指標>
〇(米) 11月住宅価格指数 (前月比)
+0.5% → +0.4%↓
〇(米) 12月中古住宅販売件数
581万件 → 557万件↓
〇(米) 12月中古住宅販売件数 (前月比)
+5.6% → -3.6%↓
【2018.01.25】FX市場
ドル下げから切り返し!トランプ米大統領が「強いドルを望む」と発言から
前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル安/円高の109円前半。
午後3時過ぎに一時108円後半まで売られた。ムニューシン米財務長官のドル安容認発言が尾を引いている。
終盤のニューヨーク外為市場で、ドルが下げから切り返した。トランプ米大統領が「強いドルを望む」と発言したことが追い風となった。前日は、ムニューシン米財務長官によるドル安容認発言を受け、ドルは全面安の展開となっていた。
欧州中央銀行(ECB)は25日の理事会で金融政策、およびガイダンスの据え置きを決定したが、このところのユーロ高を受け、ECBの次の動きを巡り政策担当者の間で意見が分かれていたことが複数の関係筋の話で明らかになった。
ECB政策担当者は3月の理事会でガイダンスを修正し資産買い入れ策の打ち切りに向け準備していることを示す方向で取り組みを進めているもようだが、このところのユーロ高でユーロ圏のインフレの回復が脅かされるなか、難しい舵取りを迫られている。
3人の関係筋によると、一部政策担当者は、必要に応じて資産買い入れを増加させるとの確約を3月の理事会で打ち切ることを検討する意向をなお持っている。
<米・経済指標>
〇(米) 12月新築住宅販売件数
73.3万件 → 62.5万件↓
〇(米) 12月新築住宅販売件数 (前月比)
+17.5% → -9.3%↓
【2018.01.26】FX市場
ドル108円まで下落!一時ドルは戻したものの続かず
前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル安/円高の109円前半。
海外市場終盤にドルが買われた流れを受けて、東京市場も一時買いが先行したが、勢いは続かなかった。
ドル/円が一時108円台前半に下落。その後はやや値を戻し108円台後半での取引。黒田日銀総裁の発言が材料視された。
黒田総裁は、スイスで開かれている世界経済フォーラム年次総会(WEF、ダボス会議)で、インフレ率が日銀が目標としている2%に達するのを阻む複数の要因が存在しているものの、賃金と物価は緩やかに上昇しており、目標に近づきつつあるとの認識を示した。
主要6通貨に対するドル指数は0.33%安の89.1。週間では1.6%の下落となる勢い。
トランプ米大統領は25日、CNBCのインタビューで「ドルがさらに強くなり、最終的には強いドルが望ましい」と指摘し、当初のムニューシン米財務長官の発言は誤って解釈されたとの認識を示した。
仮想通貨取引所大手「コインチェック」がハッキング被害にあい、約580億円相当の仮想通貨が無くなった。NHKが26日、伝えた。
コインチェックは同日午後、ウェブサイトでほぼすべての仮想通貨の引き出しを停止したと説明した。
<米・経済指標>
〇(米) 12月耐久財受注 (前月比)
+1.3% → +2.9%↑
〇(米) 12月耐久財受注 (前月比:除輸送用機器)
-0.1% → +0.6%↑
〇(米) 10-12月期GDP・速報 (前期比年率)
+3.2% → +2.6%↓
〇(米) 10-12月期個人消費・速報 (前期比年率)
+2.2% → +3.8%↑
〇(米) 10-12月期GDPデフレーター・速報 (前期比年率)
+2.1% → +2.4%↑
〇(米) 10-12月期コアPCEデフレーター・速報 (前期比年率)
+1.3% → +1.9%↑
〇(米) 12月卸売在庫 (前月比)
+0.8% → +0.2↓
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【先週の主な動き】
前週に引き続き米政府機関の一部閉鎖と、再開に向けたつなぎ予算が話題となっていますが、予算が成立したことで、収束していくことでしょう。
先週はスイスで開かれている政界経済フォーラム年次総会がが開かれ、各国の主要人たちが意見を交わしています。
日銀・黒田総裁の会見では、金融政策に早期正常化には否定的な発言を受けて、一時円売りとなりましたが、それ以上に、米・ムニューシン長官の発言を受けドル売りが加速する場面もありました。
日・黒田総裁は会見で、引き続き金融緩和を粘り強く続けていくという、今までのスタンスを維持する内容となっています。
2%の物価目標にはほど遠く、出口などの対応検討のタイミングには至っていないと発言しています。
米・ムニューシン長官は記者会見で「明らかに弱いドルはわれわれにとって良い。貿易や各種機会に関わるからだ」と語ったことを、受けて一時ドルは110円前半から108円後半まで大幅にダウンする場面もありました。
翌日には、トランプ米大統領が「強いドルを望む」と発言し、ムニューシン長官の発言を火消しする場面もあり、要人の発言が相場に与える影響が強いことがわかります。
25日、欧州中央銀行(ECB)の理事会で、金融政策、ガイダンスの据え置きが決定。
ユーロ高に関して、ECBでは次回見送りとなっています。
このところのユーロ高でユーロ圏のインフレの回復が脅かされるなか、難しい舵取りを迫られています。
来週は月末ということもあり、経済指標発表が多くあるので、そのたび相場大きく変動することもあるので注意が必要です。
さて、日足チャートをみると、
先週は引き続きドルが下落し最終的には108円中盤で取引を終えています。
ここでドル安だから、ドルを買っていこうという考えにはなりません。ドルを買っていく根拠が何もないからです。
下限値は、昨年9月の107円前半まで迫る勢いとなっています。
月足では、この付近が200日移動平均線あたり、尚も下落を継続していくのか、反発するかになってきます。
経済指標と合わせて、「根拠ある投資」を目指していきましょう。
【来週の主な経済指標発表】
・1/29
22:30 (米) 12月個人所得 (前月比)
22:30 (米) 12月個人消費支出 (前月比)
22:30 (米) 12月コアPCEデフレーター (前月比)
22:30 (米) 12月コアPCEデフレーター (前年比)
・1/30
23:00 (米) 11月S&P/ケースシラー住宅価格指数 (前年比)
24:00 (米) 1月消費者信頼感指数
・1/31
22:15 (米) 1月ADP全国雇用者数
22:30 (米) 10-12月期雇用コスト指数 (前期比)
23:45 (米) 1月シカゴ購買部協会景気指数
24:00 (米) 12月中古住宅販売保留件数指数 (前月比)
28:00 (米) FOMC政策金利発表
・2/1
21:30 (米) 1月チャレンジャー人員削減予定数 (前年比)
22:30 (米) 新規失業保険申請件数
22:30 (米) 10-12月期非農業部門労働生産性・速報 (前期比年率)
22:30 (米) 10-12月期単位労働コスト・速報 (前期比年率)
24:00 (米) 1月ISM製造業景況指数
24:00 (米) 12月建設支出 (前月比)
・2/2
22:30 (米) 1月非農業部門雇用者数
22:30 (米) 1月失業率
22:30 (米) 1月平均時給 (前月比)
24:00 (米) 12月製造業受注指数 (前月比)
24:00 (米) 1月ミシガン大消費者信頼感指数・確報
【ドル円の平均ボラティリティ(日足)】
01/22~01/26
・・・114pips
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