【2017.09.17】先週09/11~09/15のFX値動き
- 2017/09/17
- 為替ニュース
北朝鮮のミサイル発射などを受けてドルはリスク回避の動意となっています。また北朝鮮の建国記念日に核実験を行うかが注目が集まっています。
また米国で大型ハリケーン「イルマ」がフロリダ州に上陸するとみられリスク回避の要因となっています。
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さて先週一週間の動きをみていきましょう。
【2017.09.11】FX市場
ドル109円前半まで一気に上昇!北朝鮮核実験行わず
ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の108円前半。
朝方は短期筋の買い戻しなどで上昇したが、108円半ばでは上値が重くなった。
午後は次の材料待ちで動意が乏しかった。その後、欧州時間の序盤にドルの買い戻しが優勢になったもよう。
北朝鮮が建国記念日に軍事行動を起こさなかったことや、ハリケーン「イルマ」の勢力が弱まったことなどからリスク回避ムードが後退した。
ただ、買い戻しが一巡すると、ドル/円は再び上値を押さえられた。
ニューヨーク外為市場ではドルが上昇。
大型ハリケーン「イルマ」が熱帯低気圧に弱まったことや、北朝鮮が前週末に核実験を行わなかったことを受けて安心感が広がった。
主要6通貨に対するドル指数は0.66%高の91.957。前週末には91.011と2年半ぶりの安値をつけていた。
ジェフリーズ(ニューヨーク)のブラッド・ベクテル氏は「買い安心感からドルが多少値上がりした。週末にかけてかなり売られ過ぎの状態だった」と述べた。
北朝鮮では9日に建国記念日を迎えたものの、ミサイル発射や核実験などは行われなかった。
またハリケーン「イルマ」は週末に南部フロリダ州を直撃したものの、その後勢力は弱まり熱帯低気圧に変わった。
こうした流れを受け、この日の市場ではリスク選好が改善し、米国株は値上がりする一方、米国債価格は下落した。
【2017.09.12】FX市場
ドル/円は0.71%上昇!今月1日以来の高値
ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の109円半ば。
国連の安全保障理事会が採決した北朝鮮に対する追加制裁が当初伝わった案に比べてソフトな内容だったことから、リスク回避姿勢がやや和らいだ。
その後、欧州時間序盤もアジア時間のリスク選好の流れを引き継いで円売りが優勢となった。米10年債利回りの持ち直しもドルの支えになったとみられる。
ニューヨーク外為市場では、米国債利回りが上昇したことなどを受け、前日に上昇したドルが堅調な地合いを維持した。
主要6通貨に対するドル指数は一時92.08まで上昇。その後はほぼ横ばいの91.892となっている。前日は北朝鮮情勢、およびハリケーン「イルマ」を巡る緊張が緩和したことでドル指数は0.60%上昇していた。
シリコンバレー・バンク(カリフォルニア州)のシニア外為トレーダー、ジョー・オレアリー氏は「過去数週間にみられた(北朝鮮を巡る)挑発行動やハリケーンの襲来などの要因がやや収束し、市場は『リスクオン』モードに戻ったように見える」としている。
この日の米債券市場では長期債利回りが約2週間ぶりの水準に上昇。
ウェルズ・ファーゴ証券(ニュ-ヨーク)の外為ストラテジスト、エリック・ネルソン氏は「金利を巡る状況は明らかにドルの支援要因となっている」としている。
このほか、アナリストはショートカバーが入ったこともドルが主要通貨に対し上昇する要因になった可能性があるとしている。
【2017.09.13】FX市場
ドルが上昇110円台回復!PPI統計を受けて
ドルは対ユーロでも上昇した。
ユーロ/ドルは0.68%安の1.1884ドル。主要なテクニカル水準とされる1.1950ドルを割り込むと、ユーロの下げが加速した。
米財務省が実施した120億ドルの30年債入札は、最高落札利回りが2.79%、応札倍率は2.21倍だった。
ファンドマネジャーや外国中銀など間接入札者の落札比率は58.79%と、前月の66.79%から低下し、昨年11月以来の低水準となった。
8月の米卸売物価指数(PPI)が一転上昇したことを受け、終盤のニューヨーク外為市場はドルが上昇した。
連邦準備理事会(FRB)が次の利上げ時期を探る中、14日公表予定の8月消費者物価指数(CPI)に注目が集まる。
ドル指数が0.6%高の92.435。一時92.53まで上昇し、約1週間ぶりの高値をつけた。リスク選好の改善に伴い、ドル指数は今週上昇していた。PPI統計を受け、上昇が加速した。
東京株式市場で日経平均は3日続伸。
終値では8月8日以来約1カ月ぶりの高値水準となった。
前日の米国株式市場で主要3指数はそろって最高値を更新した。為替も1ドル110円台まで円安に振れ、外部環境を追い風とした買いが先行した。
<米・経済指標>
○米・生産者物価指数(コア)(前月比/前年比)
-0.1%/1.8% → 0.1%/2.0%↑
○米・生産者物価指数(前月比/前年比)
-0.1%/1.9% → 0.2%/2.4%↑
【2017.09.14】FX市場
ドルが下落!中国経済指標をきっかけに利益確定売り
ニューヨーク市場午後5時時点より小安い110円前半。
米長期金利が頭打ちとなり、日経平均は小幅の下げに転じたため、ドル/円は伸び悩んだ。
北朝鮮関連の報道が伝わったが、目立った反応を示さなかった。一方で、予想を下回る一連の中国景気指標の発表後はドルが弱含んだ。
ドルが下落した。8月の米消費者物価指数(CPI)は予想を上回る強い内容だったが、発表後のドル買いは限定的だった。
終盤のドル指数は0.42%安の92.136。
来週19─20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)前に公表される最後の主要統計となった8月CPIは、ガソリンの値上がりなどを背景に総合指数が前月比0.4%上昇と、7カ月ぶりの高い伸びを示した。
CMEグループのFEDウオッチによると、金利先物が織り込む12月利上げの確率は前日の41%から50%程度に上昇した。
ドルはCPIの発表直後に反射的に上昇したが、すぐに上昇分を失った。
日経平均は4日ぶり反落、予想下回る中国統計きっかけに利益確定売り
東京株式市場で日経平均は4日ぶりに反落した。
米国株高やドル高・円安に振れた為替を支えに、一時1万9900円台を回復する場面があった。
だが、前場の取引時間中に発表された市場予想を下回る中国経済指標をきっかけに利益確定売りが優勢となり、後場にかけて下げに転じた。
直近の上昇ピッチが速かった反動に加え、北朝鮮リスクが改めて意識されたことも相場の重しとなった。
<米・経済指標>
○米・消費者物価指数(コア)(前月比/前年比)
0.1%/1.6% → 0.2%/1.7%↑
○米・消費者物価指数(前月比/前年比)
0.1%/1.7% → 0.4%/1.9%↑
○米・新規失業保険申請件数(前週分)
29.8万件 → 28.4万件↓
【2017.09.15】FX市場
ドル110円半ばまで回復!北朝鮮のミサイル発射を受けても
ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の110円後半。
早朝、北朝鮮がミサイルを発射したと伝わり、ドルは109円半ばまで急落したが、間もなく110円台を回復した。午後は株価の上げ幅拡大に便乗して、110円半ばまで上値を伸ばした。
その後、夕刻に入ってもドル/円はじりじりと水準を切り上げている。
午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、若干ドル高/円安の110円前半。
早朝、北朝鮮がミサイルを発射したと伝わり、ドルは109円半ばまで急落したが、間もなく110円台を回復した。
午後は株価の上げ幅拡大に便乗して、110円半ばまで上値を伸ばした。
午前7時頃、北朝鮮のミサイル発射に関する報道で、110.20円台で推移していたドルは、一時109.55円付近まで急落。下落はアルゴリズム取引が主導したとみられ、すぐに買い戻しが入った。
その後、しばらく110円を挟んでもみ合いが続いたが、仲値に向かって輸入企業などのドル買い/円売りが出て、110.25円まで押し上げられた。
北朝鮮のミサイル発射については、軌道が前回と同様だったこともあり「挑発レベルが上がったという感じはしない」(外資系証券)との受け止めが出ていた。ドルは午後の取引で110.50円まで買い戻された。
<米・経済指標>
○米・小売売上高(前月比)/米・小売売上高(除自動車)(前月比)
0.6%/0.5% → -0.2%/0.2%↓
○米・NY連銀製造業景気指数
25.2 → 24.4↓
○米・設備稼働率
76.7% → 76.1%↓
○米・鉱工業生産(前月比)
0.2% → -0.9%↓
○米・ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
97.6 → 95.3↓
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【先週の主な動き】
先週は9日北朝鮮建国記念日前後に核実験やICBM発射などが懸念されていましたが実施されず、安心感からドルはリスクオンとなっています。
また、米国で懸念されていた大型ハリケーン「イルマ」の勢力も弱まったことで、リスクが後退しました。
8月の米卸売物価指数(PPI)や8月の米・生産者物価指数(CPI)が上昇したことを受けて、ドル買いが加速しています。
ジェフリーズ(ニューヨーク)のブラッド・ベクテル氏は先週末にかけてかなり売られ過ぎの状態だった」と述べています。
しかし週末には、北朝鮮がミサイルを発射し、グアムに到達できる3700kmに達したことを受けて、ドルは一時109円台まで急落しています。
その後、前回の軌道と同じことから挑発行為と捉え、110円半ばまで回復しています。
来週は19─20は、米FOMC政策金利発表があります。
さて、日足チャートをみると、
先週は大きくドル上昇となり、11日の週明けは108円前半から109円前半まで約1円強まで上昇する展開となりました。
上昇した要因としては、北朝鮮の9日建国記念日に核実験やICBMの発射などがなかったことを受けて、一気にドルの買い戻しが発生しています。
今まで売り目線でいた投資家の損切りも伴って、ドルは大きく上昇する展開となりました。一週間を通して、2円半ばまで上昇したことになります。
現在200日移動平均線まで上昇し、これを上抜けていくかがカギとなります。
200日移動平均線を上抜けていくと、今度は一転買いムードとなっていきます。逆にレジスタンスとして機能すると、売り目線は継続していくことになります。
北朝鮮問題や大型ハリケーンのリスクが回避されれば、今まで売っていた投資家は、買い戻しが発生しています。
どこまで、買い戻しが一巡するか注目されます。
【来週の主な経済指標発表】
・09/19
05:00 米・対米証券投資収支
・09/19
21:30 米・輸入物価指数(前月比/前年比)
21:30 米・建設許可件数122.3万件122.0万件-10pips
21:30 米・住宅着工件数115.5万件118.0万件-10pips
21:30 米・四半期経常収支
・09/20
23:00 米・中古住宅販売件数
・09/21
03:00 米FOMC政策金利発表
21:30 米・フィラデルフィア連銀景況指数
21:30 米・新規失業保険申請件数(前週分)
23:00 米・景気先行指数(前月比)
【ドル円の平均ボラティリティ(日足)】
09/11~09/15
・・・119pips
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