【2017.09.03】先週09/28~09/01のFX値動き
- 2017/09/03
- 為替ニュース
先週末はイエレンFRB議長・ドラギECB総裁の発言に注目が集まっていましたが、結果は現状通りの発言を繰り返すばかりで、金融政策に言及することはありませんでした。
北朝鮮もグアム島周辺にミサイルを発射すると予告するも、様子見となり、緊迫状態もトーンダウンとなりました。
しかし、29日早朝日本上空を弾道ミサイルが通過したと報道もあり、為替にどう影響したのか。気になる一週間となりました。
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さて先週一週間の動きをみていきましょう。
【2017.08.28】FX市場
ドル低迷続く!ロンドン市場休場のため
ニューヨーク市場午後5時時点に比べてややドル安/円高の109円前半。
米ジャクソンホールでの経済シンポジウムの内容を受けて、ドルが売られた流れを引き継ぎ、109円前半で上値の重さが意識された。
終盤のニューヨーク外為市場は、ドルが下落。先週末の米ジャクソンホールでの講演内容を受けたドル安の流れが続き、対ユーロで約2年半ぶりの水準に沈んだ。
25日の講演でイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長は金融政策に触れず、年内の米追加利上げの観測が後退。一方、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁はユーロ高に懸念を示さなかった。
ドルは109.09円付近で上値が重い。ユーロは130.18円付近。
きょうはロンドン市場がバンクホリデーのため休場で、全般に商いが低迷している。
為替市場では引き続き「ロシア・ゲート」問題がリスク要因として意識されている。
米紙ワシントンポストは27日、トランプ米大統領が選挙運動を展開していた2015年終わりから16年初め頃にかけて、同氏の事業がロシアで不動産プロジェクトを進めようとしていたと報じた。
為替市場は今のところ目立った反応を示していないが、一部で話題となっている。
同紙によると、トランプ氏の事業はモスクワに「トランプ・タワー」を建設することで投資家と合意し覚書に署名したが土地や認可の取得が進まず、16年1月末に建設を断念した。
トランプ氏は同年7月には「ロシアには一切投資していない」などとツイッターや記者会見で述べていた。
【2017.08.29】FX市場
ドルが急落後上昇!北朝鮮のミサイル発射を受けて最安値
ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル安/円高の108円半ば。
午前は北朝鮮の弾道ミサイルが日本上空を通過したと伝わって108円前半まで下落したが、国内勢の買いを支えに切り返した。
午後は次の材料待ちながら落ち着いた値動きとなった。ただ、夕刻に入ると、ドル/円には再び下押し圧力がかかった。
29日終盤のニューヨーク外為市場では、主要6通貨に対するドル指数が2年半ぶりの安値から持ち直した。
北朝鮮が事前通告なしに日本上空を通過するミサイルを発射し、金融市場にはリスクオフムードが広がった。
円高が進み日本株は下落。米国や北朝鮮がすぐに直接的な軍事行動に出るとはみられていないものの、対話路線が遠のくなかで、国際社会が経済制裁を強化する一方、北朝鮮はミサイル発射を止めない「泥沼シナリオ」が警戒されている。
「ミサイルが日本に落ちるかもしれない」──。日本政府の全国瞬時警報システム「Jアラート」が発令され、テレビに「国民保護に関する情報」が大写しされるなか、29日早朝の金融市場に緊張が走った。
北朝鮮が日本上空を通過する弾道ミサイルを発射した問題への懸念はさほど広がらず、ドルを買い戻す動きが優勢になった。
北朝鮮のミサイル発射を受けてリスク回避の動きが広がったのに伴い、
ドル/円JPY=は4カ月半ぶりの安値に沈んでいたが、米国時間の午後には0.5%余り高い109.89円まで上昇して12日ぶりの高値となった。
<米・経済指標>
○米・S&P/ケースシラー住宅価格指数(前年比)
5.69% → 5.65%↓
○米・CB消費者信頼感指数
121.1 → 122.9↑
【2017.08.30】FX市場
ドル110円台回復!欧州勢ショートカバーの動き
ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ややドル高/円安の110.00/02円だった。
前日の海外市場でドル指数が2年半ぶりの安値から持ち直した流れを引き継いで、ドル/円は前日の高値を上回る109.92円まで上昇したが、110円を試す動きは強まらず失速。
その後は手がかりに乏しく109円後半でのもみ合いが続いた。
ドル/円は110.05円付近で強含んでいる。
欧州勢の参入に伴って109円台後半をじりじり上昇する中、ストップロスを巻き込んで上昇に弾みがつき、110円台を回復した。
一時110.10円まで上昇した。「前日からのショートカバーの動きが欧州勢の間で蒸し返されたようだ」(国内金融機関)との声が聞かれた。
<米・経済指標>
○米・ADP民間雇用者数
17.8万人 → 23.7万人↑
○米・四半期コアPCE(改定値)(前期比)
2.1% → 0.9%↓
○米・四半期GDP価格指数(改定値)(前期比)
2.2% → 1.0%↓
○米・四半期個人消費(改定値)(前期比)
0.6% → 3.3%↑
○米・四半期GDP(改定値)(前期比年率)
1.2% → 3.0%↑
【2017.08.31】FX市場
ややドル安!ECB議長がユーロ高に言及せず
ニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の110円半ば。
仲値公示にかけて輸出企業のドル売りが上値を押さえたものの、仲値通過後は輸入企業や投資家のドル買いを支えに水準を切り上げ、110円半ばでもみ合った。
ドル買い戻しの流れが継続し、底堅さが意識された。
終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが幅広い通貨に対して上昇した。
欧州中央銀行(ECB)がユーロ高の是正に動くとの思惑が浮上。
米経済指標が強い数字となり、9月1日発表の8月米雇用統計は堅調との期待が高まったこともあり、ドル買いが進んだ。
ユーロ/ドルは0.7%安と、過去4週間ほどで最大の下落率。節目の1.20ドルを割り込み、終盤は1.1890ドルで推移した。
ドル/円は110.43円と2週間ぶりの高値を付けた。終盤のドル指数<.DXY>は0.7%高の92.879。
ドラギECB総裁が先週末に米ジャクソンホールで開かれた経済シンポジウムでユーロ高に言及しなかったため、週明け後にユーロ高/ドル安が進んでいた。
しかしこの日はトレーダーの間で、ドラギ総裁はユーロ高への懸念を強めるのではないかとの観測が浮上した。ユーロの年初来の対ドルの上昇率は13%以上に達している。
<米・経済指標>
○米・PCEコア・デフレータ(前月比/前年比)
0.1%/1.5% → 0.1%/1.4%↓
○米・個人支出(前月比)
0.1% → 0.3%↑
○米・個人所得(前月比)
0.0% → 0.4%↑
○米・シカゴ購買部協会景気指数
58.9 → 58.9→
○米・中古住宅販売保留指数(前月比)
1.5% → -0.8%↓
【2017.09.01】FX市場
ドル110円回復!輸入企業のドル買いで支え
ニューヨーク市場午後5時時点に比べてややドル高/円安の110円前半。
米雇用統計を控えてドル/円もユーロ/ドルも調整的な売買が続いた。
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点と比べ、ドル高/円安の110.49/51円だった。
仲値公示にかけて輸出企業のドル売りが上値を押さえたものの、仲値通過後は輸入企業や投資家のドル買いを支えに水準を切り上げ、110円半ばでのもみ合った。
ドル買い戻しの流れが継続し、底堅さが意識された。
午後のドル/円は、110円半ばでのもみ合いが続いた。
110円後半では戻り待ちの売りが出やすいとみられ、やや上値が重くなったが、米雇用統計への思惑もあって買い興味は根強く「相場が崩れる感じではない」(国内金融機関)という。
終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して下落した。
この日発表された米経済指標が低調な内容だったため、米連邦準備理事会(FRB)が年内に追加利上げに踏み切るとの観測が高まらなかった一方、月末の投資フローや米雇用統計の発表を翌日に控えた警戒感がドルを圧迫した。
終盤のドル/円は0.3%安の109.93円。ユーロ/ドルは0.2%高の1.19ドルで推移している。
主要6通貨に対するドル指数は0.2%安の92.690となった。
米商務省が発表した7月の個人消費支出(季節調整済み)は前月比0.3%増となり、市場予想の0.4%増を下回った。
また、コア個人消費支出物価指数は前年同月比で1.4%上昇し、2015年12月以来の小幅な伸びにとどまった。
<米・経済指標>
○米・非農業部門雇用者数/米・失業率(雇用統計)
20.9万人/4.3% → 15.6万人/4.4%↓
○米・建設支出(前月比)
-1.3% → -0.6%↑
○米・ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
93.4 → 96.8↑
○米・ISM製造業景況指数
56.3 → 58.8↑
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【先週の主な動き】
先週の大きなニュースは、29日早朝北朝鮮が日本上空をミサイルを発射したと報道があり衝撃が走りました。
平壌(ピョンヤン)・順安(スナン)付近から中距離弾道(ちゅうきょりだんどう)ミサイル1発を発射しています。
ミサイルは北海道上空を通過し、襟裳岬(えりもみさき)の東約1180キロの太平洋沖に落下したと伝えられています。
北朝鮮は、排他的経済水域(EEZ)である津軽海峡をめがけて、ミサイルを発射と言われています。
最初落下するとみられる対象地域には、携帯に全国瞬時警報システム(Jアラート)を初めて受けた方もいるのではないでしょうか。
また、先々週末に米・ジャクソンホールで行われた講演で、イエレンFRB議長やドラギDCB総裁の発言に注目が集まりました。
結果、金融政策に言及せずというコンセンサスとなっています。
さて、日足チャートをみると、
北朝鮮のミサイル問題で、一時108円前半まで落ち込みましたが、その後、上昇ラインを抜けて110円台を回復しています。
今まで売っていた投資家が、買い戻しが発生しているようです。
今後上昇ライン付近でサポートされれば、上昇ムードとなりそうです。
米・経済指標も住宅関連は低迷していますが、その他は好調との見方からドル買いが進んだものと思われます。
後は高値更新となり、200日移動平均線を抜けていくかがカギとなります。200日移動平均線まで上昇し、またもみ合いになりそうです。
【来週の主な経済指標発表】
・09/05
23:00 米・製造業受注(前月比)
・09/06
21:30 米・貿易収
23:00 米・ISM非製造業景況指数
・09/07
21:30 米・新規失業保険申請件数(前週分)
【ドル円の平均ボラティリティ(日足)】
08/28~09/01
・・・93pips
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