【トレンド系】アリゲーター(Alligator)

トレンド系指標にアリゲーター(Alligator)がありますが、これは移動平均線を応用したテクニカル指標です。

Alligatorは、MT4のナビゲーター画面の「罫線分析ツール」に登録されています。
※Alligatorツールが無い場合は、移動平均線を組み合わせてご使用ください。

Alligatorは、長期、中期、短期の3本の平滑移動平均線を現在の位置より右側へずらして表示したものです。
長期、中期、短期の平滑移動平均線の期間は以下の通りです。
・長期の計算本数・・・・・13日
・中期の計算本数・・・・・ 8日
・短期の計算本数・・・・・ 3日

この計算本数は、変更ができます。

(図:Alligator)

alligator_EURUSDWeekly

上図のように、移動平均線は点線でAlligatorは、実線で示されています。
移動平均線と比べて、平滑移動平均線は先行していることが分かります。

長期の平滑移動平均線はJaws Period(ワニのアゴ)、中期の平滑移動平均線はTeeth Period(ワニの歯)、短期の平滑移動平均線はLips Period(ワニの唇)と呼ばれています。

Alligatorではワニの口が大きく開いている状態を表しています。

このような時は、強気相場となり、ワニの口が閉じた場合は、弱気相場であると見ます。

 

移動平均線について

移動平均線は、アメリカのJ・E・グランビルによって、相場分析に利用できることが広めらました。

時系列データ(より一般的には時系列に限らず系列データ)を平滑化する手法です。

相場で日々の変動が平均化されるので、トレンドを見極める上でとても重宝されています。

移動平均線の主なものは、単純移動平均線加重移動平均線指数移動平均線平滑移動平均線の4種類があります。

 

[MT4の場合] ※MT4=メタトレーダー4
①Simle→Simple Moving Average(単純移動平均, SMA)
②Linear Weighted→Linear Weighted Moving Average(線形加重移動平均, LWMA)
③Exponential→Exponential Moving Average(指数移動平均, EMA)
④Smoothed→Smoothed Moving Average(平滑移動平均, SMMA)

 

1.単純移動平均線(Simple Moving Average: SMA)

例えば、10日移動平均線なら直近の10日間の終値の平均となります。

計算式:過去4日とした場合
SMA[0]=(Close[0]+Close[1]+Close[2]+Close[3])/4
※Close[]:終値

 

2.線形加重移動平均(Linear Weighted Moving Average:LWMA)

加重移動平均線は、単純移動平均線よりも直近の価格に比重を置いた移動平均線です。

計算式:過去4日の場合
LWMA[0]=(4*Close[0]+3*Close[1]+2*Close[2]+1*Close[3])/10
※Close[]:終値
※10=4+3+2+1

 

3.指数移動平均(Exponential Moving Average: EMA)

指数平滑移動平均線は、単純移動平均線よりも直近の価格に比重を置き、「MACD」のもとになった移動平均線です。

計算式:
EMA[0] = a*Close[0] + (1-a)*EMA[1]
※Close[]:終値
※平滑化係数 a=2/(N+1)

 

4.平滑移動平均(Smoothed Moving Average:SMMA)
指数移動平均と同じです。

計算式:
EMA[0] = a*Close[0] + (1-a)*EMA[1]
※Close[]:終値
※平滑化係数 a=1/N
SMMAはEMAと同じもの、LWMAはSMAの仲間と考えていいでしょう。

中でも単純移動平均線が、最も多く使われていますが、必要により使い分けた方が良いようです。

 

ここで、日足の200日移動平均線が最も注目される移動平均線とされています。

 

●取引業者によって、日足200日移動平均線の推移が違うことがあります。

-ピンク 単純移動平均線
-赤   指数移動平均
-青   加重移動平均
-緑   平滑移動平均

(図:Forex.comの200日移動平均線)

forex_sma_usdjpyprodaily

(図:FXDDの200日移動平均線)

fxdd_sma_usdjpydaily

(図:FXCMの200日移動平均線)

fxcm_sma_usdjpydaily

この日の経済ニュースでは、200日移動平均線を割り込んだとありますので、恐らくFXDDの移動平均線であることが分かります。
他の業者が間違っているのかというと、そうではありません。取引業者により価格が微妙に違ってきていますので、上記のような違いが発生してしまうのです。