移動平均線について

移動平均線は、アメリカのJ・E・グランビルによって、相場分析に利用できることが広めらました。

時系列データ(より一般的には時系列に限らず系列データ)を平滑化する手法です。

相場で日々の変動が平均化されるので、トレンドを見極める上でとても重宝されています。

移動平均線の主なものは、単純移動平均線加重移動平均線指数移動平均線平滑移動平均線の4種類があります。

 

[MT4の場合] ※MT4=メタトレーダー4
①Simle→Simple Moving Average(単純移動平均, SMA)
②Linear Weighted→Linear Weighted Moving Average(線形加重移動平均, LWMA)
③Exponential→Exponential Moving Average(指数移動平均, EMA)
④Smoothed→Smoothed Moving Average(平滑移動平均, SMMA)

 

1.単純移動平均線(Simple Moving Average: SMA)

例えば、10日移動平均線なら直近の10日間の終値の平均となります。

計算式:過去4日とした場合
SMA[0]=(Close[0]+Close[1]+Close[2]+Close[3])/4
※Close[]:終値

 

2.線形加重移動平均(Linear Weighted Moving Average:LWMA)

加重移動平均線は、単純移動平均線よりも直近の価格に比重を置いた移動平均線です。

計算式:過去4日の場合
LWMA[0]=(4*Close[0]+3*Close[1]+2*Close[2]+1*Close[3])/10
※Close[]:終値
※10=4+3+2+1

 

3.指数移動平均(Exponential Moving Average: EMA)

指数平滑移動平均線は、単純移動平均線よりも直近の価格に比重を置き、「MACD」のもとになった移動平均線です。

計算式:
EMA[0] = a*Close[0] + (1-a)*EMA[1]
※Close[]:終値
※平滑化係数 a=2/(N+1)

 

4.平滑移動平均(Smoothed Moving Average:SMMA)
指数移動平均と同じです。

計算式:
EMA[0] = a*Close[0] + (1-a)*EMA[1]
※Close[]:終値
※平滑化係数 a=1/N
SMMAはEMAと同じもの、LWMAはSMAの仲間と考えていいでしょう。

中でも単純移動平均線が、最も多く使われていますが、必要により使い分けた方が良いようです。

 

ここで、日足の200日移動平均線が最も注目される移動平均線とされています。

 

●取引業者によって、日足200日移動平均線の推移が違うことがあります。

-ピンク 単純移動平均線
-赤   指数移動平均
-青   加重移動平均
-緑   平滑移動平均

(図:Forex.comの200日移動平均線)

forex_sma_usdjpyprodaily

(図:FXDDの200日移動平均線)

fxdd_sma_usdjpydaily

(図:FXCMの200日移動平均線)

fxcm_sma_usdjpydaily

この日の経済ニュースでは、200日移動平均線を割り込んだとありますので、恐らくFXDDの移動平均線であることが分かります。
他の業者が間違っているのかというと、そうではありません。取引業者により価格が微妙に違ってきていますので、上記のような違いが発生してしまうのです。